おんにょの真空管オーディオ

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主に真空管を使用した自作アンプでの試行錯誤を公開しています。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

6B4Gシングルアンプの構想

ヤフオクでARITO's Audio LabのSE-5K10Wを落札した。このOPTは1次インピーダンスが5kΩで出力容量は10W(40Hz)。SE-5K10Wを使ったシングルアンプを考えてみよう。

1次インピーダンス5kΩで使った拙真空管アンプには47シングルアンプがある。でも47は手持ちに無い。では6B4Gではどうか。OPTの2次16Ω端子に8Ωの負荷をつなぎ、2.5kΩ:8Ωとして使う。

6B4Gは学生時代に4本購入し6B4Gプッシュプルアンプを製作した。これは後に2A3プッシュプルアンプに改造し、結局売却した。

 

残った6B4Gは、2本を使って6B4Gシングルアンプを製作した。他の2本は予備として取ってある。

SE-5K10Wは2段アンプ用なので、2A3シングルアンプで無理やり2次側をひっくり返して使うことは可能だが、基本的にはイレギュラーだ。

2段アンプというと、E130シングルアンプのように、カソードチョークドライブとする方法がある。ただチョークの置き場所により電源トランスからの誘導ノイズを拾うのと、電源オン後チョークドライブの真空管がヒートアップするまでにジーノイズが出る欠点がある。だから+Bに傍熱整流管を入れて立ち上がりを遅らせている。それにチョークコイルは結構値段が高い。

では私が好んで用いている回路である、FET-TrカスコードをTrのエミッタフォロアでドライブするのはどうか。6B4Gはカットオフのグリッド電圧が-110Vくらい、標準的な動作点でのグリッド電圧を-43.5Vとすると最低66.5Vのマージンが必要。グリッドのDC電圧は77Vくらいとなる。6B4Gに60mA流すとカソード電圧は120.5Vとなり、カソード抵抗は7.2Wも発熱してしまう。

これを解決するには半固定バイアスとする方法がある。ARITO's Audio Labの300Bシングルアンプがそれだ。電源トランスに100Vの巻線を設けて131.4Vの下駄を履かせている。これにより発熱するのはカソードに入れた定電流回路が主になる。

ただ定電流回路の高耐圧3端子レギュレータが入手難で、NJM317に30Vのツェナーダイオードを抱かせるか、ディスクリート定電流回路で高耐圧Trを使うか、単に抵抗1本で済ませる方法もある。

 

なぜツェナーダイオードを入れるのかは、電源オン時に+Bが早く立ち上がった場合に400V150μFのコンデンサを介して3端子レギュレータに高圧がかかるのを防ぐため。ただ300Bや6B4Gは直熱管で動作状態になるのが早いから、ツェナーは不要かもしれない。

 

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まだ検討段階だが、回路はこんなふうになる。6B4Gのフィラメント点火はLM350Tによるレギュレータ電源で、電源トランスのヒーター巻線を7.5V2Aとしている。この値はまだテキトウで未検討。

もし設計を進めるのなら、電源トランスは西崎電機に特注しようかと考えている。まだ構想段階なので、出力管を変えて全面変更になるかもしれない。