おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

42シングルアンプ・回路設計

今回は回路設計だ。最初に初段及びドライバ段の76の動作点を決め、ロードラインを引いてみた。

Ipは初段に1.5mA、ドライバ段に2mA流している。バイアスが割合深いタマなので、かなり自由がきく。

 

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初段76の動作点

Eg=-4V, Eb=75V, Ip=1.5mA, RL=62KΩ, rp=14KΩ

 

ドライバ段の動作点

Eg=-8V, Eb=140V, Ip=2mA, RL=47KΩ, rp=14KΩ

 

初段とドライバ段間にカップリングコンデンサを入れる。76のヒーター・カソード間耐圧が気になるのであえて直結は避けた。

 

歪みの打ち消しとかは考慮していない。テキトウだ。ましてやこれで音質云々はわからない。

 

rpは動作点でのEp-Ip曲線の接点から算出してある。データシートでのrpは12kΩとなっているが、それなりに電流を流した時の値なので、Ipが1〜2mAでは若干抵抗が高くなる。

 

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とりあえず回路図を書いてみた。まだコンデンサの値は入っていない。手持ちのものを利用するので、見つかったコンデンサの値になる予定。

 

ここで利得の計算をしてみる。出力管42のグリッドに1Vrmsを加えたときに、出力トランス2次側に現れる電圧は500mVrms(バラックでの実験値)だったから、あとは初段とドライバ段の利得がわかればよい。

 

76のμはデータシートでは13.8となっているから、RLと次段グリッド抵抗の並列値で計算する。

初段の交流負荷抵抗は、62K//470K=54.8K

初段利得は、13.8×54.8K/(54.8K+14K)=11.0

 

ドライバ段の交流負荷抵抗は47K//220K=38.7K

ドライバ段利得は、13.8×38.7K/(38.7K/14K)=10.1

 

総合利得は、11.0×10.1×0.5=55.6倍(KNF無し)

KNF有りで、55.6×0.56=31.1倍(KNF 5dB)

 

これに6dBのオーバーオールNFBをかけると15.6倍となる。

 

ここで、初段カソードにパスコンが入っていないのに注目してほしい。これによって電流帰還がかかるので、実際の利得はその半分程度となるだろう。だから総合利得は7.8倍だ。

 

計算が合っているか、全く保証できない(笑)ので、あくまで参考として欲しい。

 

カップリングコンデンサの値によっては低域のスタガー比の計算が必要だが、どうしようかなあ?