おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

6B5シングルアンプ・平ラグ作成

外で行う塗装は天気に左右されるため、平ラグの作成を先にやることにした。それぞれ+B電源部(作成済)とアンプ部(2枚)。

+B電源部の平ラグパターン。

作成した+B電源部。

MOSFETの2SK3234はスペーサーに共締めしてシャーシに放熱させる。スペーサーの長さは10mmと7mm。

アンプ部の平ラグパターン。

作成したアンプ部の平ラグ2枚。

(備忘録)
2SK117BL Id=1.7mA Vgs = -0.391V、-0.392V
1N4735A Iz=0.6mA Vz = 6.04V、6.04V

明日以降なら天気が安定すると思われるので、シャーシと裏蓋の塗装を行う予定。

6B5シングルアンプ・仮組み

穴開けの終わったシャーシにパーツを仮組みして問題がないかどうかを確認する。これで使うビス・ナット類の数が決まる。

6B5のソケット周り寸法は別のアンプからの使い回しなのだが、ビス間が狭くて立ラグを取り付けようとするとソケットがずれてしまう。ビス間は38mmではなく40mmで開けるべきであった。丸ヤスリで修正した。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251109/20251109145258_original.jpg

それ以外は問題なく組み上がったシャーシ内部。電源トランスの端子とACインレットの端子が微妙に近いが問題ない。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251109/20251109145255_original.jpg

6B5のソケットのフランジが一部放熱穴を塞いでしまっているが問題ないレベル。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251109/20251109145303_original.jpg

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251109/20251109145245_original.jpg

真空管を挿して「観球アンプ」。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251109/20251109145250_original.jpg

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251109/20251109145241_original.jpg

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251109/20251109145237_original.jpg

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251109/20251109145232_original.jpg

どうやら大丈夫そう。今後は仮組みを解体し、シャーシと裏蓋の塗装を予定。

6B5シングルアンプ・シャーシ加工と裏蓋の作成

いつものやり方なので金太郎飴的な記事なのだが備忘録だから記す。穴開け図を印刷してカット、シャーシに貼り付けて定規とカッターで罫書き線を入れる。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251106/20251106110257_original.jpg

この後十字の中央をオートポンチでマーキングして準備完了。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251106/20251106110252_original.jpg

シャーシ加工は電源トランスの角穴から始めた。ステップドリルで丸穴を2つ開けてコッピングソーの刃を通し、ギコギコ一周くり抜く。刃は購入当時から折っていないのでずっと同じのを使用しているけど摩耗しないものなのかな?

くり抜いたら平ヤスリで端面を整える。次はACインレットとロッカースイッチの角穴を加工する。ACインレットは丸穴を6つ開け、丸ヤスリで4つの隅を削った後に4辺を平ヤスリで削るとR加工しやすい。

電源トランスのボルト穴は実物合わせで行った。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251106/20251106110244_original.jpg

電源トランスとACインレットの角穴が開いた。いつもとは違う撮影方法で撮ってみた。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251106/20251106110239_original.jpg

次はロッカースイッチの角穴を開ける。丸穴を2つ開け、ヤスリで加工寸法に近づけていく。ノギスで測りながら開けて13mm×19.3mmになった。長辺がいつもより0.1mm多く削りすぎた。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251106/20251106110235_original.jpg

4mmの下穴を開けてサークルカッターで真空管ソケット穴を開ける。サークルカッターにグリスアップすることと、シャーシのカット時に切削液を垂らすことが大切。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251106/20251106110230_original.jpg

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251106/20251106110226_original.jpg

これで大穴と角穴が開いた。後は小穴のみだが、用事があるためしばらくシャーシ加工はお預けとなる。

(2025.11.08追記)
前後面と側面の穴を開ける。それが終わったら上面の穴だ。44個だかの穴をひたすら開けていく。ドリル刃は1.5mm→2.5mm→3.2mm→4.5mmの順で広げる。いきなり予定とする穴径で開けると大抵ずれる。それ以上はステップドリルで開けた。真空管の放熱穴は7mm径となるように、ドリルスタンドのレバーが下りたところでストッパーをかけた。これで間違って大きめの穴を開けてしまうことが無くなる。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251108/20251108165913_original.jpg

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251108/20251108165908_original.jpg

バリ取りが済んで穴開けが終わったシャーシ。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251108/20251108170152_original.jpg

次は裏蓋の作成。横山テクノでカットして頂いた298mm×166mmのアルミ板(t=1.5mm)に穴開け図を貼り付ける。シャーシとの固定穴は曲尺で正確に測って罫書き線を入れた。その後オートポンチでマーキング。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251108/20251108165904_original.jpg

シャーシとの固定穴8個が開いてネジ止めできることを確認。修正無しで一発で開いた。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251108/20251108165900_original.jpg

後はゴム足の固定穴4個と放熱穴を18個、ボコボコ開けていった。バリ取りをしたら裏蓋は完了。

 

掃除をして工具を片付けたら金属加工は終了。

 

6B5シングルアンプ・レイアウト設計

6B5シングルアンプのレイアウト検討を行う。使うアルミシャーシは株式会社奥澤のO-45(W300mm x D170mm x H50mm t=1.5mm)とした。真空管が4本とトランスが3個だからレイアウトは限られる。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251103/20251103160411_original.jpg

当初は45シングルアンプから整流管とヒータートランスを除いたレイアウトにしたのだが、真空管が右に寄っているのが気になる。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251103/20251103160405_original.jpg

じゃあ広げてシンメトリーにしよう。6J5 - 6B5 - 6J5 - 6B5の並びにしないのはクロストーク対策のため。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251103/20251103160339_original.gif

こんな感じのレイアウトになった。ゆったり配置でもっと小さいシャーシに組めると思うが、これで良しとした。

6B5のように熱くなるタマは、小型に組めるからといって小型に組んじゃうと発熱が酷くて使い物にならないということになってしまう。だからある程度大き目のシャーシにゆったり組むのが良いと思う。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251103/20251103160400_original.jpg

いろんな角度から撮影。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251103/20251103160356_original.jpg

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251103/20251103160350_original.jpg

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251103/20251103160345_original.jpg

 

回路図を小変更。6B5の電流確認用抵抗R6とR8を10Ωから1Ωに変更、R6の位置を変えてそれぞれ6B5のドライブ段と出力段の電流が測定できるようにした。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251103/20251103160420_original.jpg

実体図もどきを作成。一部の立ラグに取り付けるCRを除き、殆どのCRや半導体は平ラグに乗せた。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251104/20251104215543_original.gif

サクッと穴開け図を作成。

 

 

新6B5シングルアンプ・バラック実験その2

前回の実験で回路をフィックスしたつもりだったが、出力が2.7Wと低めなのが気になった。旧作品での出力は4Wとなっている。ただ6B5はKEN-RADが3本あり、どれなのかはっきりしない。

6B5出力段のプレート電流が26mAと少ないため、ドライブ段のプレート電圧を上げて増やすことを考えた。+B1はツェナーで36V電圧を落としているが、今回は1N4735Aの2本直列で12.4V落とすことにする。

初段へ供給する電圧+B1が23.6V上昇するので回路を見直し、R4を56kΩから62kΩ、2SK117BLのソース側抵抗を200Ωとし、バイパスコンデンサを取り払った。

 

回路は上記のとおり。赤字が実測の電圧を示す。6B5出力段のプレート電流は26mAから29mAに増えた。ただプレート電流が多く流れる6B5では、OPTの1次許容DC電流40mAギリギリになる。

再び諸特性を測定。出力は2.7Wから3.1Wに増えた。別の6B5を使うと3.6W出ることがわかった。ここまで増えれば自分としては不満はない。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251031/20251031205642_original.png

周波数特性。NFB抵抗R6を5.6kΩ、位相補正容量C6を180pFとした。

歪率特性。前回の実験と同じ6B5を使ったのにカーブがWみたいな形状になった。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251031/20251031205647_original.png

[10kHz方形波、ダミーロード8Ωでの出力2Vp-p、100mV/div(プローブ10:1)、20μS/div]

SP端子に0.047μF~0.47μFのコンデンサをつないで方形波観測し、リンギングは生じるがダミーロードをオンオフしても発振には至らず。

 

現状の回路図。まだ変わるかも?

 

SYLVANIA No.2での歪率特性。歪率5%での出力は3.6Wなのだが、何だこりゃ?というような特性になった。6B5のようなタマでは特性を気にする必要はないのかも。

 

Super Silvertone。みんなこういう特性になってくれれば良いのだけれどね。歪率5%での出力は3.1W。

新6B5シングルアンプ・バラック実験

バラック実験にあたり、+B電源部の平ラグを先に組み立ててしまうことにした。

平ラグパターン。

手始めにLTspiceで初段をシミュレーションしてみたら、2SK30A+6SN7カスコードでの利得(6J5はモデルがないので6SN7で代用)は113倍とか出てきたので、利得が低くなるのが明確な6SL7GT案はボツになった。

バラック実験をスタート。6B5のドライブ段プレートを直接+Bにつないでいたら出力段のプレート電流が40mAを超えてしまう。OPTのSE-5K4W-K64は1次許容DC電流が40mAなので抑えなければならない。ドライブ段のプレートを10kΩの抵抗を介して電圧を落としてみたら出力段のプレート電流が下がることがわかった。これで最大でも35mA位になった。

2SK30Aでバラックを組んでみるとKNFが6dBかかることがわかった。オーバーオールNFB前での利得は13倍、6dBもかければ6.5倍まで下がってしまう。これではアンプとして使いにくいので2SK30Aを2SK117に変更することにした。

これでOKと思ったのだが、1kHzのサイン波、歪率5%で10kΩ間の電圧が10V落ちてしまう。6B5のドライブ段のプレート電流が1mA増えている。出力は2W弱。ダイナミックカップルって面倒臭いね。ドライブ段の+B1をツェナーで下げることにした。これで+Bと+B1はツェナーの降圧ぶんで保たれる。

バラック実験回路。あーだこーだいじってこんな回路になった。赤字は実測の電圧。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251030/20251030163431_original.jpg

実験中のゴチャゴチャ。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251030/20251030163425_original.jpg

平ラグに組み立てた+B電源部。FETはヒートシンクに放熱させている。

諸特性を測定。歪率5%での出力は2.7Wとなった。裸利得が59.2倍、KNF量が6dB、オーバーオールNFBが6dB、仕上がりの利得が15倍、DFは2.9だった。ちなみにKNFのみのDFは0.9。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251030/20251030163459_original.png

Analog Discoveryによる周波数特性。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251030/20251030163453_original.png

位相補正(220pF)有り無しの周波数特性。

歪率特性。各周波数でカーブが良く揃っている。6B5によっては特性カーブがW形状や~形状になる。0.05W付近にすこし持ち上がる現象が見られる。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251030/20251030164403_original.png

[10kHz方形波、ダミーロード8Ωでの出力2Vp-p、100mV/div(プローブ10:1)、20μS/div]

SP端子に0.047μF~0.47μFのコンデンサをつないで方形波観測し、リンギングは生じるがダミーロードをオンオフしても発振には至らず。

バラック実験後の回路図は現状上記のようになった。

新6B5シングルアンプの構想

6B5は電圧増幅3極管ユニットと電力増幅3極管ユニットが同一バルブに封入され、電圧増幅ユニットのカソードと電力増幅ユニットのグリッドが直結されたダイナミックカップルとなっている。電力増幅ユニットのグリッドはプラスバイアスで動作する。

電圧増幅を76で行い、6AC5GTのダイナミックカップルとする回路がよく知られているが、これを同一管内に収めたものが6B5だ。ベースがUZの6B5に対し、US8ピンとした6N6Gがある。

6B5のrpは24kΩと高いため、OPTは大きいインダクタンスが必要になる。また、5極管の標準接続のようにNFBを多くかけないとDFが低くなってしまう。

以前6B5シングルアンプを組み立てたことがあったのだが、OPTがでかい割に特性が良くないので結局解体してしまった。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251027/20251027162302_original.jpg

手持ちの6B5を調べたら10本もあることがわかった。これはやはりアンプとして組み直したい。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251027/20251027162307_original.jpg

今回のOPTはARITO's Audio Labから特注で製作をお願いしたSE-5K4W-K64で、64ΩのKNF巻線を持つ1次5kΩのもの。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251027/20251027162257_original.gif

上記はかつて製作した6B5シングルアンプの回路図だが、これにKNFを追加しようと考えている。また、SE-5K4W-K64の1次許容DC電流が40mAのため、30mA~35mAに抑えるべく+B電圧を決めようと思う。また、アンプの利得も6B5のKNF量に合わせて調整する必要がある。

電圧増幅段はFETと6J5によるカスコードとなっているが、6SL7GTのドライブにするかもしれない。これならもっと回路が簡単になる。但し利得が足らない場合はカスコードのままとする。

LK460シングルアンプ・完成

今回製作する真空管アンプは依頼品。LK460を使ったシングルアンプを製作してほしいとのこと。

LK460は直熱3極管で類似管はRE604、フィラメント4V0.65A、Ep max=250V、Ip max=40mA、rp=1.3kΩ、μ=3.5、Pp max=10Wとなっている。RL=3.5kΩでの出力は1.7Wとなっている。米国球では45に近い感じ。

電圧増幅段にはVR37(MH4)、傍熱3極管でヒーター4.0V1A、μが40だから1本使いではアンプとしての利得が低くなってしまうのでFETの助けを借りた。

+Bの整流には83Vを使う。傍熱整流管でヒーター5V2A、プレート最大400Vrms、電流は200mA取れる。

OPTはARITO's Audio LabのSE-5K4Wを使用する。インダクタンスが大きめなのと、高域特性が素直なのでNFBをかけても不安定になりにくい。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251023/20251023140801_original.gif

本機の回路図を上記に示す。電圧増幅段は2SK117BLとMH4のカスコードとし、カップリングコンデンサを介してLK460をA級でドライブする。依頼者様はLK460以外の出力管をお持ちのようで、タマ転がしをされることからフィラメント電源に3端子レギュレータを使った定電圧電源とした(フィラメント電流が異なる)。外観と特性を両立させるため+B電源には整流管とチョークで構成、FETリプルフィルタをつかった。

諸特性を上記に示す。歪率5%での出力は2Wとなった。LK460のプレート電流は30mAで設計したが、実測は28mA~29mAで動作している。この状態でサイン波をオシロ観測したところ、上下が同時にクリップするのでOKとした。NFBは8dBかかっているが、良好な音質が得られている。

残留ノイズは0.024mVと拙作の真空管アンプとしては最低のレベル。これだけ低いとエアコンをかけない防音を施した部屋で、スピーカーに耳を近づけても本当何も聞こえない。故障してないか心配になるほど。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251019/20251019174453_original.png

LchのNFB前後の周波数特性。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251019/20251019174448_original.png

RchのNFB前後の周波数特性。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251019/20251019174443_original.png

NFB後の周波数特性。

クロストーク特性。20Hz~20kHzでは-65dB以下となった。

Lchの歪率特性。

Rchの歪率特性。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251019/20251019174413_original.png

[10kHz方形波、ダミーロード8Ωでの出力2Vp-p、100mV/div(プローブ10:1)、20μS/div]

SP端子に0.047μF~0.47μFのコンデンサをつないで方形波観測し、リンギングは生じるがダミーロードをオンオフしても発振には至らず。

使用機材
ファンクションジェネレータ GW Instek AFG-2005
ミリボルトメータ LEADER LMV-181B
デジタルオシロスコープ IWATSU DS-5105B
オーディオアナライザ Panasonic VP-7721A
ANALOG DISCOVERY 2
PC Lenovo ThinkPad E14 OS Windows11 Home 25H2

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251004/20251004190317_original.gif

レイアウト図を上記に示す。アルミシャーシは株式会社奥澤のO-40(W330mm×D220mm×H50 t=1.5mm)。LK460は代わりにPX4の初期のドーム型を挿しても隣のMH4との間隔を保てるようにしてある。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251011/20251011155528_original.jpg

塗装は依頼者様のご要望でホワイトパールとした。本塗装が下塗りと上塗りに分かれており3コートと呼ばれている。ホルツの製品の中からカラーナンバー070をチョイス。プラサフは淡色用のホワイトにした。下塗りにはトヨタのホワイトパールマイカT-96、上塗りにはA-12、上地にクリアA-4を購入。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251012/20251012165741_original.jpg

シャーシの穴開けは自分で行い、塗装後は磨き仕上げとした。

いつものとおりブツ撮りをしたので掲載。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251023/20251023090119_original.jpg

塗色がホワイトパールということで、LED照明下でも明度が高く見える。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251023/20251023090113_original.jpg

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251023/20251023090107_original.jpg

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251023/20251023090101_original.jpg

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251023/20251023090055_original.jpg

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251023/20251023090050_original.jpg

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251023/20251023090044_original.jpg

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251023/20251023090038_original.jpg

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251023/20251023090032_original.jpg

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251023/20251023090028_original.jpg

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251023/20251023090022_original.jpg

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251023/20251023090131_original.jpg

シャーシ内部。CR類は基本的に平ラグに乗せた。チョークの配線が輪をかいているのは短くしたくなかったから。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251023/20251023143636_original.jpg

3階の自室で試聴する。クリアで音場感に優れておりスケール感がある。聴いていると「至高の音」とか「究極の真空管アンプの音」という言葉が浮かんでくる。駄耳の私が感じることだから信用しないように。

LK460シングルアンプ・NFBをかける~特性測定

LK460シングルアンプにNFBをかけることにして、裸利得は40倍なので帰還後の利得が15倍前後としてNFB抵抗値を決める。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251019/20251019174437_original.gif

抵抗R12を決め打ちで2kΩとした。オーディオアナライザで周波数特性を見たところ、高域にピークが認められないので位相補正容量は不要と判断した。

諸特性を測定。高域は66kHz~68kHzまで伸びた。歪率5%での出力は1.9W~2.0Wとなった。利得は15.6倍~15.7倍となった。NFB量は8dB前後。DFは5.0まで増えた。残留ノイズは0.03mVと非常に低い。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251019/20251019174453_original.png

LchのNFB前後の周波数特性。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251019/20251019174448_original.png

RchのNFB前後の周波数特性。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251019/20251019174443_original.png

NFB後の周波数特性。

クロストーク特性。10Hzで急に跳ね上がっているのはなんだろうね? 20Hz~20kHzでは-66dB以下となった。

Lchの歪率特性。残留ノイズが低いため極小出力で0.1%を割っている。0.1Wでは0.1%~0.2%と低い。

Rchの歪率特性。10kHzが少し妙なのだが、古典管では何があるかわからない。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251019/20251019174413_original.png

[10kHz方形波、ダミーロード8Ωでの出力2Vp-p、100mV/div(プローブ10:1)、20μS/div]

SP端子に0.047μF~0.47μFのコンデンサをつないで方形波観測し、リンギングは生じるがダミーロードをオンオフしても発振には至らず。

クロストーク特性における10Hzのピョコンが気になるかな。初段へ漏れていると仮定して初段の電源にツェナーを入れて定電圧化をやってみたが変わらず。LK460のカソードバイパスコンデンサを倍に増量してみたが変わらず。そこでLK460のカソードから+Bへ信号ショートループと言われるコンデンサを追加してみたら効果があった。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251020/20251020164914_original.gif

回路図の赤で示したところが追加したコンデンサ

クロストーク特性を再測定。20Hz~20kHzでは20kHzがリミットして-65dB以下となった。周波数特性を調べてみたが、ほぼ変化無しだった。

改善前後のクロストーク特性。20kHz以下で改善がみられる。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251020/20251020164905_original.jpg

3階自室に上げて試聴する。一聴してクリアでスケール感あり。音場表現に優れる。OPTはエージングが必要だが最初から良い音が出ている。もっと良くなるのかな?

 

動作中にトランスやシャーシをコツコツ叩くとバリバリと右チャンネルからノイズが出る。真空管の頭を掴んでグリグリ回してもノイズは出ないからソケットのピンと真空管のピンの接触は良好。LK460を左右逆にしてシャーシを叩くと左チャンネルに移ったので、LK460の問題と判明。振動を与えなきゃノイズは出ないから、そういうものと思って使うしかない。シャーシ内のハンダ不良の可能性は低い。

 

私の音楽の聴き方

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251020/20251020212524_original.jpg

私が普段聴いている音楽といったら、SpotifyやRadioTunesといったストリーミングでほぼ100%だ。Spotifyは自分が再生した曲をもとに、この人はこういうジャンルの音楽が聴きたいんだなと考えてDaily MixというSpotifyが選んだ曲のリストを作ってくれる。現在ではDaily Mix1~4まである。大体2時間の構成だ。だから喫茶店で流れている曲のように、曲のタイトルやアーティスト名を知らないで聴いている。どの曲が好きかと問われても答えられない。

Spotifyは当初ケルティック・ウーマンやClannad、エンヤといったアーティストの曲を聴いていたのだが、最近のDaily Mixは知らないアーティストによるインスト曲ばかりになってしまっていることに気がついた。ボーカル曲も取り込むように修正してやらねばなるまい。

オーディオファンの好んで聴く曲は、録音が良い、名演奏である、上から下まで満遍なく音が入っている、誰かオーディオ評論家による推薦などが多いと思う。でも私はそういう聴き方を好まない。だって音を聞きたいんじゃなくて、好きなジャンルの曲を聴きたいわけじゃないですか。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/onnyo01/20251020/20251020212520_original.jpg

RadioTunesではニューエイジというチャンネルの曲をよく聴いている。時々ボーカル・ニューエイジを聴く。他にもストリーミングサービスはたくさんあるけれど、課金システムだから増やすと支払いが大変になってしまう。私にはSpotifyとRadioTunesで十分だ。