手持ちの電解コンデンサをごそごそ、見つかったもので回路図の容量を決めてみた。
回路図は他に、42のスクリーングリッドへコンデンサ10uF追加、+Bのブリーダ抵抗330KΩ追加等の変更を加えている。
(2008.11.4追記)
回路図でカップリングコンデンサの接続ミス発覚!正しくなるように修正済み。
ここで、低域特性の検証をしてみる。
出力段の低域時定数 flo
42の出力インピーダンスと出力トランスの1次インダクタンスからfloが決まる。
42の出力インピーダンスは(258V-19V)/30mA=7967(Ω)
125ESEのインダクタンスは9.58H
flo=7967Ω/(6.28*9.58H)=132Hz
初段の低域時定数 flv1
76のrpとRLの並列値に次段グリッド抵抗を加えた抵抗値とカップリングコンデンサの値からflv1が決まる。
76のrpは14KΩ、RLは62KΩ、次段76のグリッド抵抗は470KΩ
14KΩ//62KΩ+470KΩ=481KΩ
flv1=159/(481KΩ*0.33uF)=1.0Hz
ドライブ段の低域時定数 flv2
76のrpとRLの並列値に次段グリッド抵抗を加えた抵抗値とカップリングコンデンサの値からflv2が決まる。
76のrpは14KΩ、RLは47KΩ、次段76のグリッド抵抗は220KΩ
14KΩ//47KΩ+220KΩ=231KΩ
flv2=159/(231KΩ*0.1uF)=6.9Hz
低域のスタガー比は flv1:flv2=6.9、flv2:flo=19.1となり、問題ないだろう。
本当は42のカップリングコンデンサに0.33uFを使いたかったのだけれど、flv2が2Hzとなりスタガー比が2となってしまうのでやめた。わざとスタガー比を低くしてみたら低域特性が盛り上がったりして面白いかもしれない。試しにやってみようかな?
(2008.11.6追記)
では、flv2が1.0Hzとなるコンデンサの値はいくらか?
flv2=159/(231KΩ*XuF)=1.0Hz
上式を変形して
XuF=159*1.0Hz/231KΩ
X=0.688uF
例えば0.68uFのコンデンサをつかったとすると、
flv2=159/(231KΩ*0.68uF)=1.0Hz
わざとスタガー比を低くして低域の周波数特性を上昇させる手段は、例えば浅野勇氏の41 A1級pp 6Wパワーアンプで用いられているので、魅惑の真空管アンプ 下巻をお持ちの方はご覧になって下さい。
スタガー比の算出方法については、ココを参考にした。
さて、パーツリストの作成と、秋葉原への買い出しだ。