6B4G直結シングルアンプにNFBをかけてみた。とりあえず予定の6dB程度かけることにした時のNFB抵抗値は1KΩとなった。
今日は身体検査というか、体力測定だ。まずはじめに諸特性から。
NFBをかけたことで高域は64〜65KHzまで伸びた。もっと伸びてほしいが6N2Pに0.4mAしか流していないから仕方ないだろう。出力は歪率5%で3.1Wとまあまあ。総合利得は5.2倍となった。DFは3.3まで増えて、これくらいあれば問題ないだろう。残留ノイズは0.4mVまで減少した。
消費電力は81.3Wとそんなに多くない印象だが出力3W+3Wだからね。エコじゃないよな。
1W時の周波数特性。10Hzあたりに+0.2dB位の盛り上がりがある。高域の減衰は素直でピークやディップが無いから、補正の必要性を感じない。左右の特性もまあまあ揃っている。
歪率特性。左chがへんちくりんなグラフになったので右chも測定してみた。
右chも同様だ。これは初段と出力段で歪み打ち消しが効いているということなのか。10KHzを除けば十分良い特性といえる。
那須好男氏の2A3直結シングルアンプの歪率特性。拙作とほぼ同じ回路構成だが、やはり10KHzの特性が悪いのは共通している。
クロストーク特性。低域で悪化が見られるが、リプルフィルタを左右で分けたことで20Hzでも-60dBを確保している。高域の悪化もあまり見られず良い特性といえる。
というわけで、高域の歪率に課題を残すような格好となったが、有効な対処法を思いつかないのでこれでよしとしよう。
最後に現状の回路図を掲載。