先日改造したばかりだが、またSG-205シングルアンプの改造をすることにした。
フィラメント電圧4V化の後、SG-205のカソード電圧を調整しようとしたら電圧が動いてやりにくい。これは初段の電流でグリッド電圧が大きく変化してしまうため。完成当初からわかってはいたけど、あまり気にしていなかった。
上記回路の+B(463V)からR5で115Vに降圧しているところがVR1の調整で電圧が動いてしまうし、変動幅が大きい。この115Vのポイントを安定化できないか。
あまり複雑な改造はやりたくない。一番簡単なのはツェナーで安定化させることだろう。
調べてみたら1N5380BRLGという120Vのツェナーがあった。1mA程度流せば電圧は120Vで安定していそうである。
電圧配分は上記のようになる。115Vのポイントが120Vに上昇するが、VR1でグリッド電圧を調整できるので問題ない。
回路図の改造部分を赤枠で示す。ツェナーと並列に47uFが入っているのでツェナーのノイズは吸収できるだろう。
これなら元々あった180KΩの代わりに51KΩ+62KΩ、電解コンデンサと並列にツェナーを入れるだけなので簡単だ。
改造自体は1時間くらいで終わった。電源をオンにしてSG-205のカソード電圧を測定する。予想通り電圧は安定している。VR1を回してカソード電圧を87Vに合わせる。ZD1の電圧は120Vの設計に対し実測122Vだった。
諸特性を測定してみたが、改造前とほとんど同じで問題なし。残留ノイズも変化はない。
試聴してみても改造前と変わったところはみられない。
これまでフィラメント電圧の4V化、グリッド電圧の安定化と気になる点を改造してきたが、これで安心して聴けるようになった。