先日のことだがヤフオクでMullardのEL32を入手した。これを次期EL32シングルアンプに使おうと思っている。果たしてちゃんと動作するか確認することにする。
久しぶりにラックへしまってあったEL32パラシングルアンプを出してきた。鉄シャーシの重いことといったら!昔は体力があったんだなあと思う。
EL32パラシングルアンプの裏蓋を開けたら何やらシミが…。
確認するとニチコンMUSEの電解コンデンサ(緑色)の頭が膨らんでいる。お漏らしのヌシはこいつだな。
コンデンサを外したところ。いったい何時こんなことになったのだろう? アンプを置いていたラックにはシミが見られなかったから、かなり古そう。
交換するコンデンサ。手持ちを探したらコレが出てきたので使うことにした。MUSEとFINE GOLDで左右チャンネルが違ってしまうが4個揃わないので致し方あるまい。
交換完了。
それぞれのコンデンサにデジタルマルチメータを接続し、電源をオンして電圧を監視する。大体20V前後で安定しており高電圧がかかる様子はない。
EL32パラシングルアンプの回路図を上記に示す。赤枠で囲んだのがそのコンデンサ。
かなり昔のことになるが、このアンプでEL32をチェックした際に、管内で放電するものがありカソード電圧が上昇したことがあった。カソードには定電流回路があるため、異常電流が流れると定電流を保とうとしてカソード電圧が上昇してしまう。その時に電解コンデンサに耐圧を超える電圧がかかったものと思われる。
修理完了後、MullardのEL32に差し替えた。カソード電圧、プレート電圧、SG電流、グリッド電圧をチェックしたが問題なし。
測定器を接続して残留ノイズ、利得、オシロでのサイン波や矩形波のチェック、サイン波のクリップ波形チェックなどを行ったがいずれも問題なし。
どうやら問題ないようなので、次期EL32シングルアンプにはMullardのを採用しよう。
右チャンネルの2本をMullardのEL32に差し替えて試聴。