おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

FETリプルフィルタの発振防止抵抗

FETリプルフィルタにおける発振防止として、ゲートに抵抗を入れるのがお約束となっている。ところがこの抵抗によってリプルフィルタの出力インピーダンスが高域で上昇し、ステレオアンプでクロストークの悪化を招く。だからリプルフィルタの出力にコンデンサを入れて高域でのインピーダンス上昇を防止している。

 

発振防止抵抗の値は、ココのWebによると数百〜数KΩで通常は1KΩとなっている。拙アンプでの抵抗値は3.3KΩを採用しているが、果たしてその値は妥当だろうか?

 

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以前使用したFETリプルフィルタの出力インピーダンス測定回路で、R1を3.3K/1K/100に振って周波数特性を調べてみた。FETは2SK3234とした。E1を0.1Vrms一定とし、各周波数でのE2の電圧を測定して出力インピーダンスZoを求める。

 

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結果のグラフを上記に示す。やはり抵抗値が周波数特性に影響し、100Ωでは100KHzまでほぼフラットとなった。1KΩでもかなり改善されることがわかった。

 

今回の実験では発振に対する安定性がわからないので、100Ωと3.3KΩでどうなのかは実際のレイアウトに依存すると思われる。100Ωとしたから出力にインピーダンス上昇防止用のコンデンサが不要になるかといったら、実際には入れておいたほうが良いと思う。

 

私の独断ではR1を1KΩ、出力に10uF程度を入れておけばどんなMOSFETを使っても問題なさそうに思われる。

 

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ちなみにR1を3.3KΩ、出力に10uFのコンデンサを入れたインピーダンス特性を上記のグラフに示す。