以前から温めていた構想に12A6GTY CSPPアンプがある。意を決して主要なパーツを購入したので本格的に始動することにした。
12A6GTYはビーム5極出力管でヒーターは12.6V0.15Aの省電力なタイプ。手持ちのは袴の高さが異なるが、他に4本持っているから揃えることができるだろう。
購入したシャーシやトランス類。
この電源トランス(山水 PM-8)は6AH4GTパラシングルアンプに使おうと思ったのだが結局不採用となったもの。これを使おうというのが今回のお題。
なんでヒータートランスなのかというと、12A6GTYはH-K耐圧が考慮されていないのでできるだけ低くする必要がある。マッキントッシュタイプCSPPアンプではカソードに信号振幅があるのでヒーターとカソードを接続し、ヒーターの各巻線を分離しなければならない。1つの電源トランスにステレオ分の4巻線を設けると各巻線間の容量により左右チャンネルにクロストークが発生してしまう。
ヒーター巻線に静電シールドを入れれば解決するが、個々にヒータートランスを用意して対応した。このヒータートランスは東栄変成器に特注したもの。
肝心かなめのCSPP用出力トランス。染谷電子のASTR-30Sで、今回は12kΩで使うが40Hzで4Wの仕様。これを黒のトランスケースに入れる。ASTR-30Sの仕様はこちら(pdf)。
いきなりシャーシ加工図なのだが、6AH4GTパラシングルアンプのをチョチョイと手直ししただけ。電圧増幅段を半導体で構成すると出力管の4本だけとなり寂しいのでMT管を2本使う。電源トランスのヒーター巻線が余っているのは勿体ないし。
次回は回路検討を予定。