6Z-P1シングルアンプが完成したばかりなのだが、もう次のアンプの構想を練っていたりする。
これは6T9 CSPPアンプなんだけど、トランスに比べて真空管の背が低くてデザイン的にバランスがとれていないのが製作当初から気になっていた。OPTのトランスケースが大きすぎるんだね。
真空管の背が低いならもっと高いものはどうか。手持ちの出力管からロクタル管の7C5をセレクトしてみた。7C5は基本的には6V6GTと同じ特性となっている。
7C5の特性図にロードラインを引いて検討すると、出力はだいたい9.5Wとなった。6T9での出力は10Wだから遜色ない。
回路図は6T9とほぼ一緒で一部ディメンジョンを変えただけ。6T9の電圧増幅3極管の代わりにロクタル管の7N7を持ってきた。これは6SN7GTと同じ特性となっている。手持ちには7AF7というのもあるが、とりあえず7N7でいくことにする。
初段2SK117の共通ソースには51Ωが入っている。これはもともと電流帰還をかけるつもりで半固定抵抗100Ωが入っていたが、固定抵抗に置き換えた。カップリングコンデンサがあるのでDCバランスを揃える必要がない。
7C5のH-K間耐圧は90Vしかない。これは真面目に耐圧を考慮していませんという値。カソードにも信号振幅のあるCSPPだからヒーターはフローティングとした。残留ノイズが多いようなら7C5を選別するか、0.1uF程度のコンデンサでAC的にGNDへ落とそうかと思っている。
電圧増幅段をLTspiceでシミュレーションしてみたら利得は320倍となった。裸利得を計算すると32倍くらいになる。6dBのNFBで16倍が仕上がりの利得となる予定。
レイアウトは12A6GTY CSPPアンプのようなオーソドックスな感じにしようかと思う。トランスケースが大きいので(株)奥澤のアルミシャーシではO-40、W330mm×D220mm×H50mmでないと収まりそうにない。トランスケースにもっと小型のがあれば良いのだが。
6T9 CSPPアンプを解体し、トランス類を流用して7C5 CSPPアンプを製作すれば手持ちの真空管アンプの台数は変わらない。他のパーツもできるだけ再利用したい。