71Aを使ったロフチン・ホワイトアンプを考えてみよう。
整流管は昔買った5V4Gがある。71Aも5V4GもST-14で同じ外形だ。
電圧増幅段もST管だとくどくなるのでGT管を使おう。
6SF5GTはどうだろう。μ=100。クラシックコンポーネンツで1000円。
OPTはTANGOのU-808。
ST管に似合うOPTはバンド型だと思う。
シングルでも低音が良く出るアンプが望ましいので、これで考える。
電源トランスはヒーター(フィラメント)供給するのに、
71A用に5V0.25Aが2つ。5V4G用に5V2Aが1つ。6SF5用に6.3Vが1つ。
71Aのフィラメント用に6.3Vを整流、リプルフィルタを通して5V供給する。
+Bは71AのEb=180V,Eg=-40V,6SF5に100V。だから+Bは180+40+100=320V。
OPTによる電圧降下を含めると325V。
OPTと同じハンマートーンのTANGOのGS-165を考えてみる。
250V-220V-0-220V-250V AC0.165A
DC CT165mA 6.3V1.6Ax3 0-5V-6.3V2A
+Bはどうなるか。整流管とリプルフィルタの電圧降下を50Vと仮定。
250*1.4-50=300V
ちょっと低めだが、軽負荷で使うと電圧が高めになるので、これで
いってみよう。
260V巻線のあるものが最適なのだが、そういう電源トランスは
見つからなかった。
チョークは形状と色を合わせてTANGOのEC-12-150S。
シャーシ上に並ぶトランスと真空管の高さは、
71A 高さ103mm
U-808 高さ 85mm
GS-165 高さ 82mm
EC-12-150S 高さ 84mm
71Aが出っ張るが、トランス類は同じくらいの高さに収まる。
お金の計算をしてみる。
71A 6,500*2
6SF5GT 1,000*2
5V4G 5,000
U-808 11,172*2
GS-165 10,164
EC-12-150S 6,100
シャーシ 25,000
その他部品 20,000
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計 103,608
10万円かけて出力が0.8W、こんなの誰も作らないのではなかろうか?
だからこそ作る意義があるとも言える。
ハシモトトランスを使ったらどうだろうか?
電源トランスにPT-100、OPTにHC-507U、チョークにCC-10-200W。
トランス類が黒で統一できるし、一度使ってみたいトランスだ。
71A 6,500*2
6SF5GT 1,000*2
5V4G 5,000
PT-100 12,474
HC-507U 16,443*2
CC-10-200W 13,041
シャーシ 25,000
その他部品 20,000
--------------------
計 123,401
2万円以上も高くなってしまった。
なぜトランスに値段の高いTANGO、ハシモトを使うのか。
安いトランスで作ることは出来るけれど、一度高いトランスを買って
しまえば、気に入らなかったら解体してまた使うことができるからだ。
安いトランスで音質に不満があった場合、トランスが無駄になり
結局、お金が無駄になってしまう。