おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

6DN7シングルアンプ妄想

ヤフオクで6DN7というタマを落札してしまった。Webで調べてみると、製作例が殆ど無い。いや、外国には数例あるようだ。

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テレビ用の垂直発振出力管で、1つの管に三極管が2つ入っている。

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実はsection1のEp-Ip特性を見て直線性が良さそう、と入札したのだが、後日section1は電圧増幅用であることがわかった(笑)

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電圧増幅用だと思ったsection2は以下のようなEp-Ip特性で、いかにも直線性が良くない。2次歪みがかなり多そうだ。倍音感が出て良いかもしれない(笑)

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とりあえずRL=5KΩでロードラインを引いてみた。動作点は、Eb=300V, Ep=315V, Eg=-15V, Ip=30mA。その時のプレート損失は9W。規格は10WだからOKだ。

 

rpは2KΩとなっているから、DFは低くなりがちだ。直線性は悪いし、敬遠されるのはわかる。

 

出力はどれくらい出るだろうか。計算してみた。

グリッドを20Vp-pくらいで振ると、プレート電圧は135Vから435Vまで変わる。

実効値は(435-135)/2*0.707=106.1V

トランスの変圧比はSQRT(5000:8)=25:1

だからトランス2次側に現れる電圧は106.1/25=4.24Vになる。

出力は4.24^2/8=2.2Wとなる。

実際はトランスの損失などがあるので、2W弱が得られそうだ。

以上はシングルでのお話。

 

section1のμは22.5となっているから、6SN7似といったところか。 単純に考えて、もう1段追加した3段アンプでないとゲインが取れないだろう。

 

それにしても、プッシュプルの製作例があるものの、国内でシングルの製作例が無いのはなぜだろう。作ってみなければ6DN7の音色がどんなものかわからないし、遊びだから試してみる価値はありそうだ。

 

下の画像は少し前にヤフオクで落札した電源トランス。SANSUIのP-42Bという型番だ。+B用の巻線が280Vと高いので、1次側の110V端子に100Vを入力すると255V程度になる。+Bは1.3倍程度と考えて、330V程度が得られる。出力電流は100mAだから、シングル用に良さそう。

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いろいろ妄想してみたが、回路設計も含めて作るのは当分先になりそうだ。