前回の更新から2週間も経ってしまった。そのあいだ何もやっていなかったわけではなくて、お寺大会にアンプを担いでいって疲労困憊したり、これから紹介するアンプの部品集めなどをやっていたのだ。
お寺大会で興味を惹いたのは、下の画像にあるアンプ。これはある方(別に隠す必要は無いと思うけど)の5M-HH3という真空管を2本使用したステレオアンプ。真空管と比べてみればわかるが、何しろ小さい。でも電源は別で、それなりに大きいものだった。
残念ながらお寺大会は早々に失礼したので、このアンプの試聴はできなかったが、特筆すべきはこの塊感。凝縮されたメカニカルなデザインが面白い。しかも電源スイッチまでついている。もちろん、ケースに入れるとなるとこの感じは失われてしまうだろうけれど。
このアンプの回路図を以下に示す。何と!プッシュプルなのだ。トランスはトランジスタ用。+B電源は50V(私のは48Vを予定)という、低圧で動作させる。LM386だけでも250mWの出力が出るが、あえて真空管で100mW程度の出力がねらい目なのだ。LM386は単に入力トランスをドライブしているだけにすぎない。
注:回路図はミスがあったり、今後変わる可能性があるから、無条件に信用しないように!
5M-HH3は固定バイアスではなくて、ノーバイアスだ。いや、ちょっとプラスバイアスかな? Trのエミッタフォロワ?でグリッドをドライブする。5M-HH3の規格表を見ればわかるが、この真空管、グリッドがプラスのドライブでも使える。動作はAB級なのかB級なのかよくわからない。
皆さんは100mWの出力がどれくらいかわかるだろうか。私のオーディオ環境では、通常聴く出力は0.01W〜0.1Wだ。単位を変えて書くと、10mW〜100mWなのだ。これくらいの出力で聴いて気持ちいいアンプが作れたら素晴らしいではないか。
早速部品を集めることにした。どんな音がするのか、ましてや音色が気に入るのかどうかわからないから、低い予算で作ろう。電源部はACアダプターを使用する。真空管とACアダプターはヤフオクで落札したもの。トランスは新品を購入。
このトランス、私が子供の頃作った電子おもちゃに使ったのと同じだ。30年以上前からまだずっと売られているのか? ST-48の箱のデザインは何とも古めかしい、おもむきのあるもの。
真空管は東芝製。2本しか入手してないので、使えなかったらアウトだ。でもこれはまたヤフオクで入手すれば良い。送料がかかるけど。
平ラグを使用するつもりなので、現在は実体配線図を検討している。後は小物部品の購入だ。ケースに入れる前にバラックで音出しをしてみようか。