先日秋葉原へ出かけ、日の丸無線でパワーサーミスタを買ってきた。石塚電子の6D-22と5D-11を1個ずつ。これで5M-HH3のヒーターを点火できると目論んだのだが・・・・
結果は以下のとおり。やはり残留抵抗値が高くて電圧降下が多く、使えなかった。ただ、パワーサーミスタの本来の使用方法はAC100Vへ直列に入れてピーク電流を減らすことだろうから、残留抵抗値が少々大きくても問題ないと思う。
これで結論が出た。パワーサーミスタは不採用だ(泣)。
さて、もう1つの問題、ヒーターが暖まるとビーッというノイズが出てしまう不具合。LM386Nの電源ラインに470μF2個と20Ωによるリプルフィルタを入れてみたが、殆ど効果が無かった。
奥の手は、電源ON時に+Bとヒーターを別々に時差投入。ロフチン・ホワイトアンプで使われるやつ。あるいはタイマーリレー使うとか。これらなら解決できるだろうが、なんだか逃げてるような気がする。または真空管を選別してノイズが小さいやつを使う。うーむ、どうしよう。
(2009.7.24追記)
その後の実験でLM386Nに006P電池、ヒーターにNI-MH電池を4個、48VにSW電源でノイズが発生した。5V・48VどちらもSW電源を使う限り発生する問題のようだ。SW電源をとっかえひっかえ試すわけにもいかないので、素直にSPをスイッチで手動ON/OFFしようと考えている。これなら確実だ(笑)。
(追記ここまで)
このアンプはサーッというノイズが多い。いろいろ解析していたら、LM386Nが出しているホワイトノイズが聴感の大部分を占めていることがわかった。LM386の利得を減らせれば、ノイズも減るに違いない。
ナショセミのデータシートを読んでいたら、以下のことが書かれていた。
バスブーストに関する記述なのだが、これは1ピンと5ピン間のフィードバック抵抗に直列のCRを接続することによって行われる。これはNFBを低域のみコンデンサのインピーダンス増加で減らすもので、都合良く解釈すると(笑)、抵抗のみを並列に接続することで利得を減らせるわけだ。ピン8がオープンの場合、この抵抗は10KΩまでOK、となっている。
ちなみにLM386Nの等価回路は以下のとおり。
さっそく実験してみた。10KΩの抵抗をLM386Nの1-5ピン間に接続したところ、利得とノイズ両方を減らすことができた。LM386Nの利得は21.8倍(26.8dB)から8.1倍(18.2dB)へ減少。8.6dBのNFBがかかったことになる。ノイズは20mVから9.4mVへ減少(-53%)。ノイズはSW電源の出す高周波ノイズが主なので、実際にスピーカーで聴いてみると確実に減っているのがわかる。
不安定動作になっていないかどうか、出力にオシロスコープをつないで20Hzくらいから500KHzまでのサイン波を見てみたが問題なかった。
(2009.7.24追加)
現状の回路図は以下のとおり。
実験は楽しい(苦しい)けれど、バラックから先に進めないなあ。。。