というわけで、パワーサーミスタを買い出しに行ってきた。
千石電商無し、秋月電子無しで鈴商には2種類だけ置いてあった。買ってきたのが画像に示すもの。1個100円。石塚電子の製品で、M5R110CとM16007Cという型番だった。
ネットで調べてみたけれど、発熱時の抵抗値がわからない。仕方がないので実験してみた。
どちらもヒーターを点火できた。しかし、いずれも発熱時の抵抗値が0.3Ω以下にならなかった。試しに2個のパワーサーミスタを並列にしてみたが、M5R110Cだけの場合と発熱時の抵抗が変わらなかった。
M5R110Cなら0.73Ωまで下がるので、真空管1本と直列接続すればヒーター電圧は4.6V程度となるだろう。もう1個買い足せば良いわけだ。それとも発熱時の抵抗値が低いものを探すか。
実はバックアップとして、秋月電子のスイッチング電源5.0V 2Aのものを1個買ってきてある。試しに2個のスイッチング電源を並列にしてみたらヒーターを点火できた。
パワーサーミスタを採用するか、スイッチング電源2個でいくか。現状ではまだ判断していない。
もう1つの問題、ヒーターが暖まるとビーッという音が出てしまう不具合。オシロで回路の波形を観測してみると、スイッチング電源のノイズによるLM380Nの発振が原因だった。5M-HH3のヒーターが暖まり、5Vスイッチング電源の電流が減少するのに合わせて5Vラインにノイズが乗る。そのノイズがLM380NのVs端子に伝わるとLM380Nが発振を起こす。
今までなぜこの不具合が出なかったのか。これは48Vのスイッチング電源を24V×2に変更したことで、5Vと24Vのスイッチング電源同士で干渉が起きていると考えられる。
対策はLM380NのVsとGND間に入れてある100μFの電解コンデンサを増量することだが、スイッチング電源の出力インピーダンスが低いため改善しない可能性がある。
一番良いのはヒーターとLM380Nの電源を共用しないことだが面倒だ。いろいろ対策検討中。