6Z7Gのヒートアップ時に、G1に高電圧がかかるのでは、というご指摘があったので、電源ON時の+BとG1電圧を確認してみた。結果は以下のとおり。
やはりヒートアップ時に、G1には通常動作時の1.3倍ないし1.7倍程度の電圧がかかることがわかった。ロフチン・ホワイトの七面鳥アンプに似た現象が起きているわけだ。Trを使ったリプルフィルタは定電圧電源ではないので、電源ON時に6Z7Gがヒートアップして電流が流れ始めるまで、通常動作より高い電圧が出力されてしまう。
この現象で、直ちに6Z7Gがエミ減になる原因であるとはいえないが、かなりストレスがかかっているとみて間違いないだろう。5M-HH3ppアンプでも同様な電源回路だから同じ現象が起きているはずだが、真空管の設計年代の違いで問題が表面化されないでいるか、もしくは+Bが48Vの低電圧だがらグリッド電圧の上昇も少なくて問題が起きていないのだろうと思われる。
対策は、+B電圧をゆっくり立ち上げることだ。Tr 2SC3425のベースに入っている100μF200Vの電解コンデンサを増量すればよいが、あまりゆっくりだとTrに負担がかかってしまうのでほどほどにする。470μくらいが適当か?
備忘録として電圧を記入した回路図を添付しておく。