数ヶ月に及んだ熱い夏が去ろうとしている。ようやくアンプ作りに適した気候になってきたようだ。
天空の城ラピュタのサントラ版を6N6P直結パラシングルアンプで聴いていたら、迫力のある音で聴きたいなと思った。そこで、以前作った5M-HH3アンプを引っぱりだしてきた。
このアンプは70KHzの高域で8dBにも達する盛り上がりがあり、それが鮮烈な高域を印象づけている。また、信じられないような雄大な低音が出てくるのだ。もちろん本来の低音ではなく、アンプで歪みが加わり、かつダンピングファクタが低いため、たまたまそういう音が出てきているのだが。
完成した後にこの高域をフラットにするべく、出力に積分補正を設け、またNFBをかけたら特性の向上とは裏腹に、なんだかつまらない音になってしまった。
そこで、積分補正とNFBを取っ払ってラピュタのサントラをかけてみると、非常にご機嫌な音が出てきた。やっぱりこうでなくては。なんだか元気になるような音だ。
また、ICの入力に4.7KΩの抵抗を入れて、たまたま発生するプチッというノイズを防止している。 結局回路図は以下のようになった。
はっきり言ってこれはピュアオーディオではない。何て言うんだろうね、作為的に音を変えて楽しむ行為。邪道だが、本人が満足すれば良いのだ。
続いて風の谷のナウシカのイメージアルバムをかけてみた。おお、就職して間もなく、会社の寮でバリバリ近所迷惑な音を出して聴いていた頃の鮮烈な音が再現するではないか。素晴らしい!
風呂に入っていたら唐突に浮かんできた言葉、「へそまがりオーディオ」。ひねくれていて素直でない、確かにそのとおり。