今日は以前より懸案となっていたSentinelラジオの改造と調整を行った。じつに10ヶ月ぶりだ。
レストアにはホコリを払うだけ(蒐集)、動体保存の2通りがあるが、私がやっているのは後者だ。インテリアとして映えるように、外観のレストアもやる。たぶん、これには賛否両論があると思う。
さて、今回の改造は以下のとおり。前回のブログ記事はこちら。
卓上で使うとハムが気になる。ボリューム最小でスピーカー端子での残留ノイズは2mVあった。この改造後で残留ノイズは0.4mVまで減少した。これで、ハムは全く気にならなくなった。+Bは10V程度の低下予想に対して22V下がってしまったが、普通にラジオを聴く分には問題ない。
改造前のシャーシ内部はこんな感じ。以前のレストアでコンデンサその他を交換してある。
改造後。AESから購入した47μF+47μF 160Vの赤い電解コンデンサが目立つ。私はこれをダイナマイト型と呼んでいるが、アメリカ製のラジオにはこの形のものが多く使われている。日本では見かけない。
その後はIFTの455KHz調整。上の画像は発掘された455KHzオシレータ(変調付き)。オシレータをアンテナへ、SP端子にミリボルをつないで最大感度になるようにした。
さて、本日の最後は真空管の差し替え。50C5を35C5に変更してヒーター電圧を確認。この2管はヒーター違いではなく別のビーム管だ。
アメリカで使用するラジオだから、電源電圧は117V。日本で使うにはステップアップトランスが必要だが、100Vでもとりあえず鳴らせる。ただ、ヒーター電圧は上の表のようにかなり低めになってしまう。
35C5に変更した結果。やはりヒーター電圧は低めだが、かなり良くなっていると思う。
最後にレストアしたSentinelラジオ(右)と最近作った6AU6再生ラジオ(左)のツーショット。6AU6再生式ラジオの音色はポケットラジオ的だが、Sentinelラジオは低音が出ている。