おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

カスコード回路の実験

17JZ8のCSPPドライブ電圧249Vp-pというのがどうしても気になるので、カスコード回路を組んで実験することにした。単段で出力250Vp-pは可能なのか?

 

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初段FETに2SK170BL、Idssの近いものをペア組みした。今回はカスコード上側のデバイストランジスタでなく三極管で試す。17JZ8は手持ちに無いので、μの近い12AU7Aで代用。負荷抵抗はパーツ箱をがさごそして100KΩを使用した。

 

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結果は250Vp-pには及ばず、1KHzのサイン波で200Vp-p(差動の片側)程度に留まった。利得は263倍。

 

負荷抵抗に100KΩという高抵抗を使ったが、オシロやミリボルを接続するだけで高域の周波数で減衰が激しい。カスコード回路の出力は高インピーダンスなんだね。また、+Bの電圧を上げても、負荷抵抗を増やしても、この回路では200Vp-pの出力が限界のようだ。

 

目標の出力を10Wとし、出力管での利得を1.6とすると、ドライブ電圧は197.7Vp-pとなり、なんとかドライブできるかな、という値となる。

 

ドライブ電圧を稼ぐ方法としてはブートストラップがある。これを用いると、ドライブ電圧を2〜3dB程度(1.26〜1.41倍)アップできるらしい。でも実際に回路を組んで試そうにも、出力トランスも真空管もない。

 

アンプの出力を10W程度に抑えてフルドライブを目指すか、それともブートストラップ回路対応とするか。あるいは別のドライブ回路にするか。

 

まだまだ課題は多そうだ。