17JZ8 CSPPアンプのシャーシ加工が完了した。これができちゃうと安心するね。
コンパクトロンソケットは下付けで、取り付け穴が27mmなのをシャーシパンチの30mmで開けたから少々格好悪いし構造的にも弱い。25mmの穴を開けて広げる方法があるんだけど、丸く加工するのが難しいし、直接見える形になるから工作の技量がわかってしまう。やはりホールソー、あるいは最近話題になったミヤモト工房の金属用サークルカッターかな。
やり方はいつもどおりであるが、初めて見る人にはわからないので簡単に説明すると、
・CADで作成した図面を印刷し、シャーシに貼り付ける。
・定規とカッターで罫書き線を入れる。
・オートポンチで穴あけ個所にくぼみをつける。
・電源トランス、電源スイッチ、ACインレットの角穴は、12mmの丸穴をあけてコッピングソーでカット、平ヤスリで仕上げる。
・丸穴は1.5mm→3.2mmの順に電動ドリルで穴あけ、それ以上の穴はステップドリルで広げる。
・真空管ソケットの穴はシャーシパンチであける。
・バリ取りナイフ、バリ取りドリルで仕上げ。
といったところ。なお、このやり方は自己流であることをお断りしておく。
金属加工時の騒音はかなりのもので、電動ドリルのグワーン、キーンという音は歯医者のアレそのものといった感じだ。とはいっても私はかつて虫歯で歯医者に行ったことがないのであくまで想像なのだが。コッピングソーのギーコギーコという音もかなり大きいので、騒音レベルは高いんだろうなあ。
何しろここは東京の住宅密集地、一応戸建てだが隣家まで狭いところで1メートルと離れていない。真昼間に作業を行なっているが、せっかく赤ちゃんを寝かしつけたところなのに起きちゃったじゃないのよー(プンプン!)、なんてことがあるかもしれないね。騒音は向こう三軒両隣に響き渡っていることだろうし。
一度でも怒鳴り込まれれば一巻の終わりである。もう二度と騒音は出せないだろう。そこまで考えたら、CADで作図した後にしかるべきところへ発注、というのが最もスマートな気がする。アンプを作るのなら、シャーシの加工代、塗装代も予算に入れておくのである。
また、塗装は屋外でやっているが、塗料の臭いがあたり一面に漂うので夏の間は厳禁である。窓を閉め切る季節でないとやはりまずいだろう。なお、今回は無塗装の実験機なので塗装は無しだ。 穴あけの精度は、オートポンチ(オートでなくてもいいけど)で罫書き線の十字のど真ん中にくぼみをつけられるかでほぼ決まる。これがずれてしまうと修正は困難だ。直径4mm以上の穴なら3.2mmの穴をあけた後に丸ヤスリで修正できるが、3.2mmの穴なら丸ヤスリで楕円形にするしかない。
オートポンチの先端は尖っていても、上から見るとど真ん中になっているかどうか確認できないのが良くない。罫書き線の引っかかりで探るんじゃなくて、直接先端を見ることができればもっと精度よくくぼみをつけられるのだが。
金属加工で他に何が嫌かといえば、アルミの切削屑が出ることである。一応、床にブルーシートを敷いているが、屑が散らかって、それを足で踏んづけてチクチクするのが気になる。箒やハケでこまめに掃いているけれど。しょうがないといえばしょうがないんだけどね。
今後は部品をシャーシに取り付けて、配線に入る。いよいよ大詰めだ。