ようやく涼しくなり、ハンダゴテを握るのに良い季節となった。17JZ8 CSPPアンプの基板が完成した。
それぞれ+B電源基板、+B1電源基板、アンプ部基板(2枚)、-C電源基板の構成となっている。+B・+B1電源基板は、電解コンデンサを差し込んでみて基板から極力はみ出さないように、コンパクトにレイアウトした。
電解コンデンサ外側の金属はビニールの被服を挟んで向かい合っているから、これがリードのマイナス側に接続されていると耐圧が心配だ。デジタルマルチメータで金属とリードの抵抗を測ってみたけれど、モノによって無限大だったり数百KΩを示したりと様々だった。いずれにしてもリードのマイナス側に直接つながっているわけではなさそうだ。
下に敷かれている穴あけ図は左右を逆に印刷してあるので、シャーシ内からみた図面となっている。一部、基板に取り付けられている部品同士が接近しているが、干渉している様子は無い。現状では出力トランスから出ているリード線と基板とが干渉しそうだが、逃れるために基板のスペーサーを長いものにすると今度は電解コンデンサの頭がシャーシから飛び出してしまう。
電源基板を別の場所に移動することも考えた。でもまあ、実際にやってみればいいんでないかい?
アンプ基板に立ラグが取り付けられているのがわかるだろうか。部品の配置を検討すると13Pの平ラグが必要なのだが、市販されているのは12Pまでで、それ以上は15Pになる。15Pだとアンプ基板が長すぎるので小技を使ったという次第。もしも回路変更で素子が追加になったら?そういうことは考えないことにしよう(笑)。
上の図を見て欲しい。電源トランスの同一巻線からそれぞれ+Bと+B1を作る時、それぞれを別々の基板で組むとGNDループができてしまう。GNDループは、中を電源トランス等の磁力線が通ると起電力を生じるので良くないとされる。但し、アジの開きのようにGNDを中心にレイアウトして基板を1つにすればループは生じない。
GNDループを断ち切るために、例えば+B1のGNDを切り離すとする。すると+B1はリプル電流の流れる電源トランスの0V点を経由して信号電流が流れることになってしまい、残留ノイズが増えると予想される。あっ、初段回路自体は差動アンプ構成なので大丈夫かも。
+B1基板はブートストラップをかけるなら不要なので問題は回避される。極力グランドループの輪が小さくなるようにレイアウトしているが、ブートストラップでなくノーマルに初段用+B1電源を使うなら、GNDを切り離すか否か、実際に試して残留ノイズの少ないほうを選択するしかないと思う。
これで穴あけ位置が決まったので穴あけに入ることにしよう。電源トランスの角穴が大変だあ。