おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

6N6Pプッシュプルアンプ・設計変更

組み立て段階まで進んでいるのに、いきなり設計変更とはいかに! 実際の変更は大したことないのだが、ロードラインの引きなおしだから設計変更に値するよね。

 

画像

現状のロードラインは上記のグラフになっている。6N6Pの動作点をEbb=160V, Ip=14.4mA, Eg=-6.2Vとしてある。

 

最大出力Poは、

 Po=(Ebb-Epmin)*(Ipmax)/2=(160-71)*(0.0225)/2=1.0W

 

画像

試しにRLを2KΩとしてロードラインを引いてみた。動作点は同じ。

 

最大出力Poは、

 Po=(Ebb-Epmin)*(Ipmax)/2=(160-92)*(0.034)/2=1.16W

 

何と増えてしまったではないか。 これはOPTのインピーダンスを16KΩ:8Ωから8KΩ:8Ωに変更した場合だ。即ちOPT 2次の0-8Ωを使うようにしたこと。元は2次の0-4Ωを8ΩのSPにつなぐことで、1次を16KΩにしていた。

 

この変更により、周波数特性の高域特性が良くなる、低域特性も良くなる反面、ダンピングファクターが低下するなどの違いがある。たぶん、聴感上の低音の響きが良くなるものと思われる(これが狙い)。

 

画像

次に、動作点は同じで差動プッシュプルにした場合のロードラインを引いてみた。

 

最大出力Poは、Ip=14.4(mA)、RL=8(KΩ)で

 Po=Ip^2*RL/2000=(14.4)^2*8/2000=0.829W

 

最適な動作点はEbbをもっと低く、Ipをもっと多く流さなければならないが、DEPPで設計しているのでベストにはならない。

 

画像

回路は上記のようになった。出力トランスの2次インピーダンスを変更しただけだ。C1を削除するだけで前述の差動プッシュプルになるというわけ。