おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

6922プッシュプルアンプ・完成

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完成した6922プッシュプルアンプの外観。

 

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カソードバイパスコンデンサを、バンテックエレクトロニクスから届いたRIFAの電解コンデンサへ交換した。

 

6922に変更したので詳細な特性を再測定してみた。

 

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6N6Pから6922に替えて利得が倍近く増えた。NFBも総合利得が5倍となるようにかけたら8.5〜8.9dBと多くすることができた。DFも倍近く増え、残留ノイズも減少。消費電力も25Wから18.3Wに減少。周波数特性はより平坦に。良いことばかりだ。

 

唯一出力は1.3Wから0.9Wに減ったが、総合利得が増えているため音量が上がっているように感じる。

 

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周波数特性。250KHz〜300KHzにかけての小ピークは相変わらずだが、高域がぐーんと伸びて-3dB点が115KHz〜125KHzになった。

 

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歪率特性。5%歪みでの出力は0.9Wといったところ。1Wを切っているので正真正銘のミニワッターだ。歪率カーブが凸凹しているのは、A2級・AB級への移行、クロスオーバー歪みなどの要素が関与していると思われる。Ipを絞っているためにB級に近くなり、クロスオーバー歪みが出やすくなっている。

 

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クロストーク特性。20Hz〜20KHzでは残留ノイズに埋もれて計測できない、十分な良い特性。出力段はDEPPだから、信号ループが電源を通っている。クロストークは不利なはずだ。

 

さて、RIFAのコンデンサに交換して試聴。解像度が上がったように聴こえる。出力が小さいことを除けば、これで十分という感じ。

 

小音量では音痩せするとよく言われるが、10mWとかで聴かない限りそんなことはない。このアンプの出力では音痩せする領域十分だと思われるが、一体何だろうね?

 

果たして拙作6N6Pパラシングルアンプの音質を凌駕しただろうか?

 

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現状の回路図を上記に示す。ミニワッターだが出力段は普通のDEPPであり、差動ではない。そこんとこよろしく。

 

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春日の出力トランスKA-8-54Pの仕様を参考までに載せておく。

 

いつものようにアンプの写真を撮ってみた。トランスケースの背が低く、シャーシ高も40mmしかないので、上下にくしゃんとつぶれて見える。真空管も背が低いのでバランスが取れているというべきか。電源トランスのカバー下側を塗装したので見栄えが良くなった。欲を言えばシャーシの幅と奥行きを1cmほど詰めれば、より塊感が出るだろう。

 

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この角度が一番見栄えがする。前ピンなのはご容赦。

 

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電解コンデンサのバンドとトランスケースが近すぎると思ったら、バンドを180度回転して取り付けてしまっていた。干渉しないで済んだのでこれで良しとしよう。SP端子をバナナ専用にしたから出っ張りが無くてすっきりしているね。

 

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コンデジでオートにして撮ってるから前ピンになったりといろいろ。焦点距離を固定すればいいんだけど、距離を測る必要があって面倒臭い。

 

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シャーシの側面は合わせ目が出てしまっていて格好悪い。パテ埋めして均せばいいんだけど綺麗に仕上げるのは大変だ。サイドウッドでごまかしても良いが、コンパクトさが少し後退する。

 

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シャーシ裏側。RIFAのコンデンサはアキシャルだから、きれいに収まった。これは曇天のバルコニーで撮影すると良い。太陽が出ていたからシャーシが明るくなりすぎた。

 

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撮影風景を特別公開。光が回り込む明るい部屋で撮影するのがポイント。必要なのはケント紙、三脚くらい。ケント紙はカレンダーの裏紙で代用可能だ。