EL32シングルアンプの進捗。まだ気になるところをいじっている。
+BのFETリプルフィルタは出力電圧を決めるのに62KΩと1MΩを使っている。1MΩと並列に接続されたコンデンサ47μFの充電スピードが早く、ヒートアップ時EL32に過電流が流れる原因となっていたので、同じ比率で100KΩと1.62MΩ(=1MΩ+620KΩ)にした。[下の回路図を参照]
充電電流が減ったので+Bの立ち上がりが遅くなった。これでEL32のヒートアップ時の過電流は解消した。但し、+Bの立ち上がりでFETに負担がかかるので、これ以上遅くしてもまずいだろう。
前回の測定結果でクロストーク特性が悪化したことを書いた。+Bには出力に3.3μFのコンデンサを入れているものの、FETリプルフィルタの出力インピーダンスは数Ωであるが高域では増加し、これが左右共通インピーダンスとなってクロストークの悪化を招いていると考えられる。
そこで、いつものように47μFのコンデンサを入れてみたところ、大幅な改善が見られた。20KHzで-45.5dBから-61.8dBになっている。
改善度合いを示すためにgifアニメを作ってみた。
但し、これ以上の容量のコンデンサは、電源ON/OFF時の挙動でFETなどに負担がかかる可能性が大なので、拙ブログを見たからといって無闇に大きな容量を入れるのは避けて欲しい。
現状の回路図を上に示す。赤枠は、今回変更した個所。
先日営業を再開したサンエイ電機に行ったら、カナディアンマルコーニのEL32が売られていた。よかったね! また、アムトランスでも検索すると出てくる。在庫があるかは未確認。