おんにょの真空管オーディオ

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古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

NationalラジオR-1025の修理・その2

トランジスタラジオ修理その2。 そういえば前回の拙ブログに修理後の局部発振・混合の2SC839の電圧を書いてなかったな、と思って備忘録として残しておこう。

 

発振せず E:0.58V C:2.93V B:1.16V

修理後 E:1.29V C:2.79V B:1.83V

 

ベース電圧が上がって発振するようになり、エミッタ電圧が上昇、コレクタ電圧が若干下がっているのだろうか。

 

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これは局部発振のコレクタ波形。周波数は1MHzで受信周波数は1000-455=545KHz。ずいぶん歪んだ波形でノコギリ波に近いなあ。

 

電圧は10:1のプローブを通しているので0.84Vp-p。電池の電圧は2.93V。修理中は発振しなかったから、どれくらい電圧が出ていれば良いのか判断ができなかった。これくらいならOK、ってことだ。

 

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周波数を1049KHzにした時のコレクタ波形。1049-455=594KHzのNHK第一放送を受信しているので、波形が重畳している。

 

局部発振は受信周波数より常に455KHz上の周波数を発振しているので、IF以降では(局部発振周波数−受信周波数)=455KHzが増幅されることになる。

 

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さて、ヤフオクで落札したラジオが届いたので、さっそくいじってみた。同型のラジオをさんざんいじった後だから、わかりやすい。

 

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電池の金属端子が電池の電解液漏れで腐食、片方が無くなってしまっている。イヤホン端子が破損(出品者の画像を拝借m(_ _)m)。

 

電池をつないでみたが鳴らなかった。イヤホン端子が壊れてスピーカーがオフになっている。ミノムシクリップでショートしたら、サーッという音がするものの受信できない。

 

オシレータを1KHzで発振させて入力してみる。ボリューム以降は問題ない。

 

オシレータを矩形波にしてIF段を当たる。問題ない。 オシロで局部発振の波形を観測してみたが、発振している様子は無い。局部発振が停止していて受信できないようだ。

 

バーアンテナのコイルの導通チェック。2次側がオープンになっていた。バーアンテナを外してみたら、他の線も断線させてしまった。基板から抜き取る時に、バーアンテナ端子側のピンが基板に残ったり抜けかかったりしたためだ。コイルの線が腐食している様子は見られない。

 

コイルの線をピンにつなぐ時に長さが不足するので、撚り線の1本だけを使い、ハンダ付けしてつないだ。これには2.0倍のヘッドルーペが必要だった。

 

バーアンテナを元通り基板に戻してハンダ付けしたら、無事鳴るようになった。

 

おそらく電池交換で裏蓋を外す時に、バーアンテナを引っ掛けて動かしてしまったのだろう。ラジオが鳴らなくなり、イヤホンプラグを乱暴に抜き差ししたら、ジャックが壊れた。それで電池を入れっ放しにして何年も放置したので電池の電解液が漏れて金属端子が腐食、破損した。こんな感じだったのかもしれない。

 

イヤホンジャックは交換部品が無いので、常時スピーカーが鳴るように改造した。

 

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無くなってしまった電池の金属端子は、使えなくなった乾電池の外側を使って自作した。ちょっとヤワだが、蓋を閉めてしまえば大丈夫だろう。

 

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動作品のラジオが2個になった。こうやって、だんだん増殖していくのだろうな(笑)。