おんにょの真空管オーディオ

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古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

真空管アンプ用電源モジュール発売!

Re Electronics様より真空管アンプ用高圧スイッチング電源モジュールが発売されましたので紹介します。 

 

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モジュールのサイズはW62mm×D43mm×H40mmと小型です。入力はDC24Vで最低動作電圧は16Vとなっています。出力電圧はDC200V〜300Vをモジュール上のボリュームで変えることができます。なお、300V以上でも出力が可能ですが、モジュール内部のコンデンサの耐圧が350Vとなっていますのでご注意下さい。また、入出力は非絶縁型となっています。

 

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PWR端子がDC24V入力、SD端子はGNDに接続すると出力が出ます。OUT端子が高圧出力、GND端子(左下と右下)がそれぞれGND入出力です。

 

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上記のグラフは出力電圧と電流を示したものです。例えば出力電圧を250Vとしますと、取り出せる最大電流は約50mAとなります。モジュールは小型ですので、例えばステレオの片チャンネルに1個ずつ使って電流を稼ぐことができます。

 

出力電圧が降下する電流までは使用可能です。取り出す電流が多ければスイッチング周波数が高くなり、効率が良くなりますが残留ノイズは多めになります。効率は60%〜70%ですが出力電圧が高いと効率は低めになります。

 

★基板の固定方法

ジュールにはピンが出ています。丸ピンICソケットをユニバーサル基板に立てればOKです。私はケースの高さの制約のため、モジュールに樹脂スペーサーを瞬間接着剤で固定しています。

 

★どのくらいの容量のACアダプターを用意すれば良いか?

モジュールの効率を60%、ACアダプターの電圧を24Vとします。 必要な電圧をV、電流をIとして、ACアダプターの容量Wは W=V*I/0.6 で求められます。 仮にV=250(V)、I=0.05(A)とすると、W=250*0.05/0.6=20.8(W)となり、電流は20.8/24=0.87(A)となります。

 

ヒーターの点火も共用する場合はヒーター電流を加算して下さい。真空管のヒーターは冷間時には低抵抗となっていますので、ACアダプターの容量に余裕を設けるか、ヒーター回路にスロースタートを入れる必要があります。

 

★ショート保護回路

モジュールには保護回路がありませんので、出力をショートさせると壊れます。故障防止にはヒューズを入れるかショート保護回路を組むと良いでしょう。

 

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FETリプルフィルタにショート保護回路を組み込んだ例を示します。TR1のVBEが0.6Vになるとオンし、FET1のVGSが0Vになって+Bに電流が流れなくなります。この例では0.6(V)/5.6(Ω)=0.107(A)を越えると保護が働きます。

 

★小電流でのブリーダー抵抗追加

モジュールは取り出す電流によってスイッチング周波数が変化します。電流が少ないと周波数が低下し、可聴周波数に下りてくる可能性があります。そのためプリアンプなどの小電流用途にはブリーダー抵抗を入れることをお薦めします。