DC-DCミニワッター第三弾を作ろうと思う。それは8B8プッシュプルアンプだ。
DC-DCは新バージョンを採用する。電源は秋月のACアダプタで19V3.4A。
回路構成は差動2段。8B8は16A8や6BM8と同じで2段構成だと利得が7倍弱となり、NFBを少々かけたら5倍程度になってしまう。目標出力は2W。多くの携帯プレーヤーの出力は0.7V弱なのでボリュームを最大にしても1.5W位しか出ない。そこで、利得を補う目的で2SK30Aによるカスコードとする。
8B8は五極部のカソードが三極部とのシールドになっている。定電流回路のインピーダンスは高いのでカソードがGNDから浮いている状態となり発振しやすい。そこで出力段のカソードに小容量のコンデンサを抱かせる。低域では差動だが、高域になるに従い普通のDEPPになっていくという混血アンプ。
OPTは春日無線のKA-8-54P2を使う。8KΩppで差動のロードラインは4KΩだ。
初段の定電流回路にはLM334Zを使う。抵抗1本で1V程度あれば定電流になるスグレモノなのだが正の温度特性を持つ。ただ60℃の変化で0.2mA以内の変動なので問題にはならないだろう。なおマイナス電源には+Bのリターン電流を使う。差動アンプだから抵抗1本でも電流の変動は無いはず。
初段のデカップリングは意図的に省略してある。DC-DCにはリプルフィルタが付いているし差動だから大丈夫だろうという目論見だが、高域のクロストークが悪化するようなら付ける予定。
今回はヘッドホン端子を付ける。残留ノイズは高周波が主体であろうから、ヘッドホンアンプとして使用可能と思う。
これは19VのACアダプタでDC-DCの出力電圧及び電流を測定したグラフ。210Vでは90mA流せそうである。差動アンプでは+B電圧が低く電流を流せるほうがフィットするので、もう少し電圧を下げて使うかもしれない。
私は出力段の差動アンプでは何度も玉砕しているから今回は?さーどうだろねぇ。