6922全段差動DCDCミニワッターが完成した。構想を考えたのが5月31日、実験からスタートしたのが7月19日だから1ヶ月経たずに完成したことになる。
回路はぺるけさんの6DJ8全段差動ミニワッターを基本にしているから設計と言うほどではないが、+B電源にDCDC電源を採用し、ACアダプターを使用しているのが大きな相違点となっている。
回路を上記に示す。初段用マイナス電源はLM334による定電流回路を使用している。6922のカソードに0.01uFのパスコンが入っているから、本機は純粋な差動アンプとは言えないが隠し味としているつもり。
本機のサイズはW160×D140×H130mm(突起物含まず)とコンパクトだ。トランスケースの中には春日のKA-14-54Pが収まっている。本体重量は2.1kg、電源トランスが無いぶん軽い。
真上から撮ってみた。真空管が寄っているのはデザインではなく内部の基板配置によるもの。
斜め後ろから。
真後ろから。電源スイッチが後ろについていて、オンを示すランプは無い。ヒーターが灯っていれば点いているのがわかるだろうと省略。ACアダプターに過電流保護がついているのでヒューズも省略。
アンプの裏側。いちおう放熱穴が開いているが、役に立っているかどうかはわからない。もっとも消費電力は18Wあまりだからそんなに発熱しない。
ACアダプタと一緒に撮影。
ACアダプタはパソコン用の中古を安価に入手した。16V3.5Aの容量だが、2Aあれば大丈夫と思う。
内部はこうなっている。底蓋にDCDC電源と電源基板が取り付けてある。DCDC電源がノイズを発生するので、予め実験してから配置を決めるべきであった。
詳細な特性はこちらを参照。
私より耳の良い?妻の試聴結果を以下に示す。真空管に6922と6Н23П(6N23P)の2種類を差し替えて行った。
[6922]
ソフトな感じ
平均的、真空管ぽくない
CDを選ばない
ジブリ系が似合いそう
ボーカルが聞きやすい
歯切れがいい
[6Н23П]
普通っぽい
音がクリア、クリーンな音だね
曇りが無い
広がりがある
私の駄耳による感想を付け足すと、たかだか出力0.6Wのアンプなのに広帯域でスケール感のある鳴りっぷりが特徴だ。もちろんニアフィールドリスニングの範疇での話ではあるが、それでもメインで使用できる実力を持っていると思う。