相変わらずPCを用いた歪率測定を研究している。WaveGene、WaveSpectraを1台のPCで10KHzの残留歪率0.01%で測定するのが目標だ。
現状の歪率測定風景。オーディオインターフェースを2台使い、再生側にはUSBアイソレータを使用。このやり方でもかなり低歪率で測定できているけれど、もっとシンプルにできないか。
ヤフオクでCREATIVEのSOUND BLASTER、SB-DM-PHDを入手した。録音しながら再生できる、全二重動作が可能な機種としての情報を入手したので試してみることにした。
あっちの拙ブログですこし書いたけれど、実際に歪率測定をしてみると録音レベルが低く、0.01W (0.283V 8Ω)位からしか測れないことがわかった。
0.001W (0.089V 8Ω)から測定できるようにするためにはアンプが必要だ。利得は0.283/0.089=3.2倍以上。加えて低歪みかつ低雑音であることが大切。
電源を電池(006P)とし、NJM4580DDで非反転アンプの回路を考えた。NJM4580DDはマイクアンプを作った時に買った残りのIC。利得は5倍に設定した。
こんな感じでバラックを作成。1KHzにおける最大出力は2.2Vrms、利得は4.95倍、残留ノイズ0.14mV、周波数特性10Hz(0dB)〜730KHz(-3dB)といったところ。消費電流は4.13mA、出力のDCオフセットは4.6mVだった。周波数特性の高域で少し盛り上がりが見られるのでC6(10pF)を追加する予定。
基板部分のアップ。あり合わせのパーツで組んだので、抵抗の種類がバラバラ。
これはSB-DM-PHD単体のループバック歪率。ASIOには対応していないのでMMEとWASAPIを試したが、あまり変わらず。10KHzの歪率が多め。残留ノイズが0.35mVあるから、そのせいかも。
NJM4580DDアンプを使用した時のループバック歪率。100Hzと1KHzはすこし増えているが、あまり影響はない。なぜか10KHzの歪率が良くなっている。
SB-DM-PHDを使用した歪率測定風景。いくぶんシンプルになったかな?
17JZ8 CSPPアンプの10KHzにおける歪率を測定してみた。Lchの調子が悪くて歪率が下がっていないが、Rchの最低歪率は0.016%となった。NJM4580DDアンプがハダカだから外部のノイズを拾っていることを考えると、まずまず歪率の測定ができているのではなかろうか。
今後の予定としては、NJM4580DDアンプをケースに入れてみようと思う。ついでに再生レベルVRのほうも作り直すつもり。