おんにょの真空管オーディオ

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古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

4P1Lプッシュプルアンプ・電源トランスを特注する

4P1LプッシュプルアンプはKNFのプッシュプルを予定しているので、フィラメント電源が4組必要。なので電源トランスを特注しようと考えている。できれば消費税が上がる前に発注したい。

 

春日無線のO-B200だと+Bの電流容量が足りなくなるのでO-BS300にするつもり。95VA以内でW90mm×D77mm×H83mm(シャーシ上)。何を隠そう、拙45シングルアンプで特注したのと同じサイズだ。

 

+B巻線の電圧をどのように決めるか。そのためにはまず4P1Lのデータを取る必要がある。今回は真空管アンプ用DCDC電源モジュール(試作版)を使用して測定してみた。

 

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測定回路の回路図を上記に示す。DCDCで昇圧した電圧はDCDCのボリュームで変更できるので好都合だ。フィラメント電源は5VのスイッチングACアダプタを抵抗で電圧を4.2Vに下げて使用した。カソード抵抗R3は680Ωの決め打ち。Ip及びIsgはR1・R2の電圧を測って換算した。

 

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測定風景。測定治具バラックで組んだ。

 

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手持ちの7本を測定してみた。結果はあまりバラツキが少なく、変な動作をするタマが無かったので平均を取った。Eb=234.1V、Eg=-19.2V、Ip=24.8mA、Isg=3.7mA、Pp=5.79W。Pp max=7.5Wだから77.2%と余裕がある。

 

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DEPPのロードラインを引いてみた。OPTはFE-25-8を使用予定なので2KΩで引く。この時の出力は(234.1-85)*0.075/2=5.6Wと計算できる。

 

自己バイアス=19.2V、-C電圧=6V、OPTの降圧=3VとするとEb=234.1Vだから+B電圧は234.1+19.2+6+3=262.3V。電源トランスの+B巻線は軽く使って大体1.22倍すれば+B電圧となるので262.3/1.22=215Vとなる。消費電流は前段を10mAとすると大体110mA。

 

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今度はEb=250Vとし、このタマの最大定格で測定してみた。平均はEb=250.8V、Eg=-20.6V、Ip=26.5mA、Isg=3.9mA、Pp=6.65W。Pp maxに対して88.7%。

 

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再びロードラインを引いてみた。この時の出力は(250.8-97)*0.078/2=6.0W。最初に引いたロードラインでの出力と大差ない。これは肩特性がなだらかなため。むやみに最大定格で使わなくても良いような気がする。

 

自己バイアス=20.6V、-C電圧=6V、OPTの降圧=3VとするとEb=250.8Vだから+B電圧は250.8+20.6+6+3=280.4V。電源トランスの+B巻線は280.4/1.22=230Vとなる。消費電流は前段を10mAとすると大体116mA。

 

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電源トランスの仕様はこんな感じかな。初段系をタマで構成することも考えて、6.3V1.2Aの端子を設けてみた。0V-215V-230Vで3端子、6.3V系で10端子の計13端子※。最大端子数は14だからNC端子を1つ付けよう

※最大端子数は0-100Vを含むので1端子オーバーとなり、その金額は1端子分300円。

 

合計は93.98VAで95VA以内に収まっている。230V端子の電流を0.31Aとした。ブリッジ整流で最大0.31*0.6=186mA取れる。

 

電源トランスの仕様は上記になるまでにずいぶん変遷してきたから、これが最終決定かというと流動的だ。でもエイヤで決めてしまわないとなかなか決まらないので、これで発注しようかな?