おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

ロクタル管ソケットの話

私はロクタル管が好きでPHILCOの真空管ラジオを集めたりロクタル管アンプを製作しているが、困るのはソケットに気に入ったものがないことである。

 

ソケットに求められる条件は、真空管とソケットのピンの接触が良いことだけに留まらない。真空管は熱を発生するので、金属が膨張、あるいは冷めて収縮を繰り返しても接触不良が発生しないこと。

 

ソケットのピンが金メッキであれば良いかというとそうとも限らない。QQQのMT9ピンソケットなんてピンは金メッキされていないけど、拙真空管アンプに使用して接触不良が発生したことがない。

 

真空管が発生する熱を、ソケットを通じてシャーシに逃がすことも求められる。さらにモールドの場合、熱で経年変化しないこと、また熱で炭化してしまうと高圧をかけた時にリークが発生することもある。

 

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これはAmphenolのロクタル管ソケット。個人的にはあまり印象が良くない。初めて真空管を挿す時ロック・キーが固くて入らず、ガラスが割れるかと思ったくらいである。7C5ラインアンプの使用中にピンの接触不良が発生し、結局はソケットを交換することになった。

 

接触不良はたまたまそのソケットがハズレだった可能性がある。取付穴径が32mmというのも自作派には難関だ。

 

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これはアムトランスで扱っている、ソケットを固定するフランジ無しのもの(画像左のフランジでは固定できなかった)。たぶん専用の固定金具があるのだろうけど発見できていない。あるいはシャーシの一部をこじって固定するのか。

 

ロクタル管ラジオでは取付方法を工夫して使った。シャーシの加工が面倒だけど、いったん取り付けてしまえば、真空管はコクンとはまるしピンの接触不良も起きていない。

 

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最近入手したセラミックソケット。たぶん中国製。取付穴径は27mm(下付け)、ビス穴間隔は38mm。まだ未使用なので使用感や信頼性は不明。4P1Lプッシュプルアンプにはこのソケットを使用しようと思っている。

 

他にも探せばいろいろあるだろうし良いものもあるだろう。でもソケットにあまりオカネをかけたくない私にとって、ロクタルソケット選びは難しい。