今回はつまんない選別とか。まあブログなのでやったことをちまちま書いてしまおう。
[2SC1815GRの選別]
エミッタフォロワで利得は約1倍だしVbeは0.6V〜0.7Vとなるから選別は不要なんだけど、いちおうやってみた。006Pの乾電池でベースに1.5MΩ、コレクタに1KΩを入れて電圧を測定した。
最初間違ってベースに直に9Vを加えてしまった。接続すると火花が散ってパン!とトランジスタのモールドがはじけた。
ベース〜エミッタ間に順方向電圧を加えるとダイオードになるから過電流が流れてトランジスタが破裂したってわけ。良い子はやっちゃダメだよ!!!
hFEはIc=2mAで352と354、346と346の2ペアを選別。興味本位だから選別自体にあまり意味はない。
[ボリュームの抵抗補正]
安物の2連ボリュームを使うので偏差を補正するべく7時・10時・12時・14時・17時の抵抗値を測定。Excelに補正抵抗値を入れて偏差が少なくなるようにする。元データはここを利用させて頂いた。
補正なしの状態で、10時で0.26dB、12時で0.17dB、14時で0.37dBの偏差が生じていた。これくらいなら補正抵抗無しでも良さそう。入れるのなら手前に470KΩ、奥に330KΩで10時-0.02dB、12時-0.06dB、14時0.19dBまで補正可能。
[ツェナーダイオードの選別]
今までは無選別だったんだけど、今回は選別してみることにした。DC24VのACアダプタにボリュームの抵抗値を設定してツェナーをつなぎ、電流が約1mAとなるようにする。ツェナーはHZ12C-2-E(13〜14V)とHZ20-2-E(20V)の2種類。
設計では直列にして33.5Vとなるようにしたので選別でも近い値にしたい。HZ12C-2-Eは13.70V、HZ20-2-Eは19.95Vのを選別。それぞれ1番低い電圧のものを選んだ。直列で33.65Vとなる。
今回は室温が24℃くらい。ツェナーには温度特性があり、5Vを境に温度係数が負から正になる。13.5Vでは7mV/℃、20Vでは15mV/℃と読み取れる。 シャーシ内の温度が24℃から50℃に上昇したとすると、それぞれ182mVと390mV増える。だから直列のツェナー電圧は13.70+0.182+19.95+0.390=34.2Vとなる。
[+Bの整流ダイオード]
LTSPICEで+Bの出力電圧とダイオードに流れる電流をシミュレーションしてみた。
シミュレーション回路図を上記に示す。トランスの端子電圧を200Vrms(200*1.414=283V)、11秒後に100mA流れるとしてある。
シミュレーション結果。+B電圧は254V、電源オンの1〜2秒後まで、電解コンデンサ4700uFへの充電のためかなり電流が流れることがわかる(赤)。
結果を拡大。ピークで4.5A、0秒〜1.2秒くらいまで繰り返し1A以上の電流がパルス的に流れる。
1N4007は平均1A、8.3msで30Aまでのスペックなのだが、繰り返し数アンペアの電流が1.2秒流れると熱破壊してしまうかもしれない。オープン破壊なら電圧が出ない方向なのだが、ショート破壊の場合は4700uFの電解コンデンサに交流がかかることになる。
最悪4700uF400Vの電解コンデンサが壊れるかもしれない。 ドカン!!!といったら外道アンプの本領発揮だが、実際はブシュ〜!!!と電解液が飛び出すに違いない。その前にヒューズが切れるだろうけど。
いささか危険な気がしてきたのでダイオードをもっと大きいのにしようと思う。逆耐圧は600V程度でいいから、電流を増やせば1.2秒の発熱に対して耐えられるのでは、ということで600V3Aの30PFB60を候補にしている。これなら1個53円だし形状もそんなに大きくない。