おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

6J6パラプッシュプルアンプ・残留ノイズ解析

無帰還の状態でLchの残留ノイズが0.7〜0.9mV(不規則に変動)と高く、Rchは0.14mVで安定していて低い。というわけで、Lchの残留ノイズ解析をやってみた。

 

ノイズが初段からなのか出力段なのか切り分けるために、6J6のグリッドをRchのアンプ部基板の出力につないでDCバランスを取ってみたがノイズは減らなかった。ということは出力段が何らかのノイズの影響を受けていることになる。

 

OPTのP1とP2をショートさせたらノイズは0.14mVで安定した。OPTの2次側はシロ。また、ヒーターハムではないと思われるが確実ではない。

 

6J6のペアを左右入れ替えてみたがノイズは減らない。真空管はシロ。

 

電源トランスの振動が6J6に影響しているのかも、と思ってサブプレートを浮かせてみたが変化なし。

 

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WaveSpectraでノイズのスペクトルを調べてみた。これを見る限り、50Hz・100Hz・150Hz・200Hz ・250Hz…といった感じで50Hzとその高調波が出ているようだ。

 

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参考にRchのを見ると明らかに低い。

 

スペクトル分析ではヒーターハムか電源トランスからの誘導のように思われる。というのは、電源をオフするとこれらのスペクトルはすぐに消えるから。

 

ということで、OPTケースのネジを外してOPTを動かしてみた。結果は残留ノイズが大きく変化した。やはり電源トランスからの誘導がクロ。OPTケース(とはいってもお菓子の空き缶で磁石にくっつくから鉄板製)が薄くて役に立たなかったんだね。

 

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シャーシを上から見たところ。

 

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これはKA-14-54Pだが、コアの中心線の向きに注目。KA-8-54P2も同じで、このように立てた状態になっている。

 

電源トランスとOPTのコアの中心線の向きが同じになっている。これでは誘導を受けて当然だね。気づかなかったばっかりに失敗こいてしまった。

 

対策するのならOPTを90度回転させるか、寝かせるのがベスト。でもデザイン優先で位置を決めてしまったし、今から変更するのは面倒。ならばノイズを無視するしかない。NFBでノイズ量は減るし、スピーカーで聴くぶんには問題にならないだろう。