こちらのブログですこし書いたけど、aitendoのフリスクMP3を入手してイタズラしている。
microSDカードのプレーヤーでMP3やWAVを再生できる。容量は最大で16GB。USBによる給電を前提としているが、電源を別に用意すれば単独で動作可能。
PCにUSBでつなぐと認識されてUSBストレージデバイスとなる。いったんそうなってしまうとフリスクMP3本体での操作ができなくなる。microSDカードの音源をPCのソフトで再生して音が出るから、単なるメモリ+DACとなる。
microSDカードのファイルにディレクトリとかMP3/WAVファイル以外を置いているとダメみたい? PCをスリープ状態にしてUSBで電源供給すると本体の操作で再生できるようになる。
本体に手を加えて単三電池3本で動かしてみた。USB給電時にはプチとかザッという感じのノイズが乗っていたが、電池だと静かになった。ただ再生時には相変わらずサーッというホワイトノイズのような音が乗る。
イヤホンで聴いてみると結構音質が良いようだ。きっと手を加えればさらに高音質となるに違いない。
いろいろ調べてみた。単三電池3本(4.5V)で動作させると再生オフで12.8mA、再生時に25〜26mA流れた。
WaveGeneで100Hz・1KHz・10KHz、0dBのサイン波を60秒間再生するWAVファイルを作ってmicroSDに書き込んだ。電源オン時のデフォルト出力は約0.2Vで、ボリューム最大で約1.2V。残留ノイズは再生オフ時にLch・Rchともに42μVだった。
基板のアップ。ICはSOPが2個だけ。裏面は何も付いてない。3つのタクトスイッチは押すとGNDにショートするだけなので、並列にプッシュスイッチを付ければ外部に引き出せる。
デコーダーチップはAB1244H7G012と捺印されているが、何も情報が見つからない。
100Hz、0.2Vrmsのサイン波形。ノイズのために波形が太く見える。
1KHz、0.2Vrmsのサイン波形。
10KHz、0.2Vrmsのサイン波形。ギザギザが見えてきた。
ボリューム最大、1.2Vrmsの1KHz波形。下側が潰れている。試しに電源電圧を上げてみたけどあまり変わらなかった。
回路図には著作権は無いので、無くなってしまう前に貼り付けておく。たぶんこれで全部だろう。 さらに、特性を調べてみた。
周波数特性。それぞれ電源オン時のデフォルト出力と、ボリュームを上げて波形が歪む前の2つを調べた。出力が100KΩ負荷だと特性はまっすぐだね。
歪率。出力がデフォルト出力の0.2VだとLPF無しで8%台と高い。LPFを30KHzにしたらオーディオアナライザの針がピンピン振れて測定不能。
波形を歪む手前にした時の歪率。LPF無しで1〜2%台。LPFを入れると下がるから、高周波ノイズがかなり出ていることがわかる。
PHONE出力となっていること、内蔵DACが直に出力されていることから、LCとマッチングトランスによるLPFを組み込めばノイズが軽減可能と判断。
次回はその試行錯誤を公開する予定。