CV4055シングルアンプの塗装工程を記事にしてみた。自己流なので、そのことを念頭に置いてご覧ください。
天気が回復した2日目の風の無い日に塗装を決行。塗装はまず下準備から入る。
シャーシと裏蓋を、リューターにつけたペーパーコーンで罫書き線や溶接跡を削ったところ。ペーパーの水研ぎで念入りにやれば済むのだけど大変だ。傷跡を下地塗装で埋めようなどと考えないこと。
#400の耐水ペーパーで水研ぎをした。縦横斜めに傷をつける。これは塗装の密着を良くするため。ガスレンジで水気を飛ばし、広告紙とマスキングテープで塗装しないところを覆う。これは塗料の節約にもなる。
塗装したところ同士が重なると、一応乾燥していてもくっついてしまう。特に裏蓋とシャーシ本体。だから電解コンデンサの固定バンドも一部をマスキングしている。
今回の塗装に使うスプレー塗料。シャーシ・裏蓋・電源トランスカバーはトヨタ車用のダークグレーマイカメタリックで塗装することにした。シブイでしょ。
メタリックなので上地にクリアを吹く必要がある。つや消し黒は電解コンデンサの固定バンド塗装用。プラサフは下地塗装用。
プラサフを吹いたところ。下にはヨーグルトの空き容器を置いて新聞紙から浮かせている。ネジ頭の塗装も忘れずに(右上)。
スプレーと対象物の距離は、手を広げた親指と小指の先くらい。対象物から外れたところで吹き始め、移動は1秒に30cmくらい。再び対象物から外れたところで折り返す。決して対象物の上で折り返してはいけない。塗装の厚みが変わってしまう。
本塗装をしたところ。塗装は自然乾燥約15分、簡易焼付塗装約45分のサイクルで行った。塗装回数はプラサフ2回→本塗装2回→クリア2回。必ず1回毎に焼付塗装を行い溶剤を飛ばすのがコツ。
ホコリが付いたら乾燥させた後に#2000のペーパーで撫でるように落とす。塗装が柔らかい時にやってはいけない。
電解コンデンサの固定バンドを塗装したところ。いろんな角度から塗装しているので新聞紙に塗料が多量に付いている。
簡易焼付塗装中。赤外線ストーブの前に吊るしている。対象物の温度は40℃から70℃くらい。あまり温度が高いとマスキングテープが剥がれてしまうのでほどほどに。
クリアを塗装したところ。クリアは対象物との距離が15cmくらい。移動のスピードは遅くて1秒に10cmくらい。軽く濡れるようにする。距離が遠い、移動のスピードが早いと梨肌のようになってしまいツヤが出ないし、艶出しの研磨の時に大変。
スプレー塗装は一度に厚塗りしないこと。液ダレするし修復が困難。私には直すスキルが無い。塗装を剥がしてやり直したほうが良いかも。ミッチャクロン(塗装の密着剤)はすぐ液ダレしてしまい、私には合わなかった。
塗装が完了したらマスキング用の広告紙とマスキングテープを剥がす。仕上げに簡易焼付塗装を1時間くらい行って終了。
数日置いて乾燥したら艶出しの研磨を行う。まず付いたホコリを#2000のペーパーで撫ぜるように落とす。あまり深い凸凹は潔く諦める。コンパウンドの研磨は粗目→細目→極細の順にかけていく。円を描くのではなく縦横の直線でやるようだ。一個所に集中するとクリア層が無くなってしまう。特に角は削れやすいので要注意。
研磨が完了したらクルマ用のコーティング剤を塗って保護と艶出しをする。これでようやく完了。ひたすら忍耐、電動ポリッシャーが欲しくなりWebを彷徨うが滅多にやらないので我慢しよう。