配線しながらチェックを行い回路図にマーキングしていったので、最終チェックは簡単に終了。
6V6GTを挿して電源オン、6V6GTのカソード電圧とプレート電圧を確認。カソード電圧がマイナスになっていればOK。バイアスボリュームは実験機からの流用なので、殆ど回す必要は無いはず。
SV811-10Aを挿し、プレート電圧と電流を2台のDMMで監視しつつ電源オン。プレート電流が70mAとなるようにバイアスボリュームを調整。
各部の実測電圧を上記に示す。AC100Vが実測102.7Vと高めのために各部の電圧が高いが許容範囲。SV811-10Aのフィラメント電圧は6.44Vとなり問題なし。
試作機に対し変更したのはR29・R30を20Ω→22Ω、R27の場所を10000uFx2の後に移動し0.12Ω→0.18Ωになったこと。
オシレータ・ミリボルトメータ・オシロスコープを接続して動作確認、問題無し。
詳細な特性を測定した。周波数特性や出力は微妙に実験機と異なっているが測定誤差の範囲。残留ノイズは0.3mVとなり、配線の取り回しに問題が無いことを確認できた。
周波数特性。実験機とほぼ一致。
歪率特性。アンプ部に回路変更は無いが、1KHzの最低歪率は0.04%を割っている(実験機は0.05%台)。5%歪みでの出力は11Wとなった。1KHzでは13W出ている。
特性に問題は無さそうなので、トランスに貼っていた養生テープやアクリル板の保護紙を剥がしたらアンプの様子がぐゎらりと変わった。リスニングポジションからはシャーシは見えず、アクリルパネルの黒のみ。すごく引き締まった印象。
重量を測定したところ6.3kgだった。モノアンプのおかげで軽量に仕上がった。これくらいなら自宅1階と3階を往復しても重くて大変ということは無いと思う。
6J6プッシュプルアンプからSV811-10Aシングルアンプに変更して試聴する。ため息が出た。駄耳でもその良さがわかる。試作機のほうを塗装して心ゆくまで聴きたいな。