組立後の動作確認でMOSFETが2個壊れるというトラブルに見舞われたが、交換後は正常に動作していそうだ。SG-205のカソードを110Vに調整し、ハムバランサで残留ノイズの最小点に調整したら0.2mV以下になった。
トランスを養生していたテープを剥がしたところ。シャーシが黒色になって精悍な感じになった。SG-205の白いセラミックベースが目立ってしまっている。
改造後のシャーシ内部。大して代わり映えしないけど。
SG-205を上から覗き込んだところ。赤熱するフィラメントが見える。
回路の電圧を測定して赤字で記入した。+B電圧が低めに出ている以外はほぼ予定どおり。フィラメント電圧が0.11〜0.15Vほど高いので0.1Ω程度の抵抗を入れれば良いが、点灯しているフィラメントを見ても明るすぎる感じは無い。
電源オン時にC2の100uF450Vにかかる電圧が気になったので確認したところ、最大で407V程度であった。SG-205を抜いて電源を入れると耐圧を超える電圧がかかる恐れがある。
電源トランスの6.3Vタップが6.13Vと低い。これは電流を流しすぎて電圧が下がってしまっているからで、最終的には数時間動作させた時の電源トランスの温度で判断しようと思う。
詳細な特性を調べてみた。改造前と微妙な違いはあるがほぼ一緒といえる。改造で残留ノイズを減らすことができた。
周波数特性。改造前後でほぼ同じ。
クロストーク特性。1KHzから低い周波数でクロストークが悪くなった。20Hz〜20KHzでは-67dBを確保している。
ちなみに改造前のクロストーク特性。
Lchの歪率特性。残留ノイズが減って小出力領域で低歪みになった。5%歪みでの出力は100Hzがリミットして2.7Wだが1KHzでは3.2W出ている。
Rchの歪率特性。Lchほどではないものの低歪みになっている。Lchと同様、5%歪みでの出力は100Hzがリミットして2.7Wだが1KHzでは3.2W出ている。
改造後の特性評価では特に問題は無いものの、クロストーク特性が気になる。クロストークの原因が+Bか+B1かわからないので、FETを2SK3067などに交換して様子を見てみようと思う。