以前の拙ブログで6B5を入手したことを記事にしたが、今回は実験機としてのはなしとなる。
殆どゼロバイアスでA2級として使用するタマに3B7がある。これでパラシングルアンプを組んだら魅力的な音色を出すことがわかった。またSV811-10Aはグリッドバイアスが浅く、シングルアンプでは出力が1Wを超えるあたりからA2級の動作となる。これも音色がお気に入りの1台だ。
どうも私はこういうタマが好みのようだ。だからポジティブグリッド管に興味がある。わざわざAntique Electronic Supplyから購入したのはそういう背景があったから。
6B5はポジティブグリッド管とドライバー管が一緒に封入されており、ダイナミックカップルとして使用する。また、6B5はソケットがUZとなり、USとしては6N6Gがある。
日本ではこういうタマは使われなかったので基本的にアメリカ製となる。手軽に出力が取れ、μも58と高いことからラジオの出力管として使われたらしい。
データシートにはrpが24.1KΩと高いのに負荷インピーダンスは7KΩの例が示されている。アンプとして考えるとダンピングファクタが低く、低域でのレベルダウンをそれで補うような感じか。
私が使うとしたらダンピングファクタの低下をKNFによる局部帰還で対策したい。オーバーオールNFBだけではNFBを深くかけることになり、6B5のもつ音色を消してしまう恐れがある。
というわけで、実験機を組むことにして回路図を作ってみた。プレート電圧はデータシートに載っていた250Vとした。DCDCコンバータを使って+Bを供給する。OPTは何かの時に購入したPMF-6WSを使ってみよう。グリッド電流を観察することができない代わりに1Ωの抵抗を2箇所に入れて確認する。
6B5はグリッド電流を流して使うので、信号入力の大小で消費電流が変化する。DCDCコンバータなら定電圧だからその点は有利だ。もし試作機を組むとしたら、電源を定電圧化したほうが良いかもしれない。