前回で実験機をいじるのは終わりにしようかと思ったけど、1つ思いついたことがあったので試してみることにした。それは初段の利得を調整して左右チャンネルの利得を合わせること。
NFB抵抗を調節すれば左右チャンネルの利得を合わせることが可能だが、NFB量の違いにより周波数特性やDFが違ってきてしまう。気にしなければいいんだけど、やはり気になる。
回路図中にVR2を追加した。VR2を変化させると2SK30Aのロードラインの傾きが変わり、利得が変化する。ただ初段の電流が変化することになり、3HA5のグリッドバイアス電圧も変化してしまうのでVR1も調整する必要がある。
アンプ部の平ラグ基板。半固定抵抗やスイッチが追加されているけどまだ原型を保っている。
Lchに2本めの東芝3HA5を挿し、左右チャンネルの利得が合うように調整したらVR2は3KΩになった。ロードラインは15KΩということになる。VR1は回しきった状態(1KΩ)だったので、2KΩのものに変更すれば良いと思う。
特性を測定。左右チャンネルの利得とDFが一致。
周波数特性。ほぼ一致している。低域の特性が異なるのはOPTのバラツキによるものかもしれない。
歪率特性。見慣れたカーブになった。
比較のために同じ3HA5による歪率特性を再掲。初段の利得が変化しても歪率特性は殆ど変わらないことがわかる。
まあ左右が同じでなければならぬ症候群というかつまらんコダワリだけど、半固定抵抗1個追加で済むのなら採用しても良いと思う。
そろそろ本番機の製作に取り掛かろうかなあ。