前回の特性測定で低域クロストーク特性の悪化と周波数特性の低域に小ピークが見られたので対策をすることにした。
変更後の回路図を上記に示す。赤枠で囲ったところが今回の変更箇所。LM317T定電流には20.2mA流れている。C3を100uFから200uFに増量した。
ツェナーが2個追加されているが、電源オン後6HA5がヒートアップするまでのLM317T破壊防止に付けた。実際のLM317T定電流回路は数10KΩ程度のインピーダンスらしく、殆ど電圧が上がらなかった。
周波数特性を調べてみた。低域に違いあり。
Lchのみ変更前後の周波数特性を重ねてみた。ピークがより低域に移動しレベルが低くなっていることがわかる。もっと低くするにはC3を300uFとかに増やさなければいけないが、コンデンサの場所確保が難しい。
クロストーク特性。低域のクロストークは改善され、20Hzでは-50dBから-62dBとなった。
L→Rの変更前後の比較。低域の改善だけでなく全体的に低くなっている。
R→Lの変更前後の比較。同様に低域の改善だけでなく全体的に低くなっている。
変更後のシャーシ内部。
少しパーツが増えているが余裕あり。 これで気になる2点の特性が改善されたが、出力がパラレル化しても増えないのは何故なのか原因がわからない。150mWでも拙宅使用に於いては問題無いから気にしないことにするか。