6HA5のカソードに定電流回路を入れたのだが、カソードのインピーダンスが高いためか無入力でSP端子に妙なAC電圧が出たりして動作が不安定になることがある。そのためにカソードバイパスコンデンサを入れたりしたらより複雑になってしまう。
信号ループのコンデンサを2個にしたのならカソード抵抗を6HA5の1本ずつに分ければ良い、ということに気づいたので試してみることにした。
回路図を上記に示す。当初よりコンデンサC10と抵抗R14が1本ずつ増えただけ。
シャーシ内部はこんなふうになった。
周波数特性。10Hz〜15Hzのレベルがわずかに下がったが、殆ど変わらない。
クロストーク特性。定電流回路(20Hzで-62dB)を入れた時より低域が悪化。今回20Hzでは-57dBとなった。
製作当初と今回の特性比較。全体的にレベルが下がるとともに低域の悪化がより低い周波数へ移動したかんじ。
今回の回路変更では期待したほどの効果は得られなかったが、SP端子に妙なAC電圧が出ることもないので特性より安定を取ったほうが良いかもしれない。
定電流回路と抵抗・コンデンサ2個ずつで試聴してみたが、私の駄耳では聞き分けられないみたい。