聴感上は変わらないとわかっているんだけど、右側の6FJ7を180度回転させることによって2本のタマの電力増幅側ユニットを接近させ、電圧増幅側ユニットを遠ざけてクロストークがどう変わるのか調べてみた。
シャーシ内部。右側のソケットが180度回転しているのがわかるだろうか。残留ノイズはLchが32μV、Rchが80μVで変化が無かった。
クロストーク特性を上記に示す。グラフの2本の線を一致させることができなかったが、L→Rが改善し、R→Lが悪化している。R→Lが悪化したのは飛びつきの距離が縮まったため。
左右のタマの電極の見え方、ヒーターの光り方が違うのを許せるかどうか。右側のタマはコの字形の放熱板に遮られているのでヒーターの光るのが見えない。
何もこんなことをしなくても左右のタマの間にアルミ板を立てれば解決するが、デザイン上良くないのと聴感上変わらないのにわざわざそんなことをしなくても、という思いがある。
聴いてわからないのなら許したら…でも気になるなあ。
駄耳の私による試聴結果を書いておくと、スケール感があり超低域は出ないものの必要十分な低音感があり、ピアノの音は柔らかく響くんだけど繊細な曲はそのように再生するし、クロストーク特性は良くないのだが自然な音場感がある。
完成直後はベールのかかったような音で高音も低音も出なくてこんなの作るんじゃなかったと後悔したほど。でも我慢して聴いていたらどんどん変わり、景色がパーッと開けた感じになった。6DN7で見込んだ音色を6FJ7でも持ち合わせているみたい。