残留ノイズ問題が一応の解決をみたので特性を測定した。
諸特性を上記に示す。出力は相変わらずの極小だがニアフィールドで聴く限り問題ない。その他は試作機とほぼ同じだった。
周波数特性。出力段ショートループのコンデンサを100uFから200uFに増量したものの、低域の小ピークが残っている。この小ピークがスケール感に良い影響を与えている可能性がある。
クロストーク特性。20Hz〜20KHzでは20Hzがリミットして-56dBとあまり良くないが、対策としてカソード抵抗を定電流回路にすると動作が不安定になることもあって痛し痒しといったところ。
Lchの歪率特性。6HA5は直線性が悪く、NFBで補正するのが必須ということもあってあまり良くない。歪率5%での出力は200mWだった。
Rchの歪率特性。0.05WあたりからA2級に移るようで線が折れ曲がっている。Lchに比べRchはその領域での歪率が悪くて5%歪みでの出力は170mWくらい。2次歪みが主体と思われるので、歪率が10%くらいにならないと歪んでいるように感じないかもしれない。
特性に関しては特に問題はなく、イヤホンでも入力ショートで残留ノイズが聞き取れないくらい低くなったので満足だ。
サイドパネルをボンドで貼り付け、マスキングテープで仮固定して試聴中。これでアクリルのトランスケースを取り付けたら完成としたい。