現状の6550 CSPPアンプは実使用状態でDAC出力からRCAケーブルでアンプに接続するとブーンとジーの混ざったノイズがSPから聞こえる。耳を近づけないと聞こえないが、入力ショートでの残留ノイズが低いのに変だ。
アンプ測定治具のところでケーブルのGND同士をショートさせたら残留ノイズは1.4mVに増えた。これは電源トランスを囲む形でGNDループになるためだと思われる。
GNDループになるのを回避しようとアースポイントをRCA入力近くに移動した。これでアンプ測定治具のところでケーブルのGND同士をショートさせた時の残留ノイズは0.4mVに減った。SPに耳を近づけるとブーンという音は聞こえなくなったがジーという音はまだ小さく聞こえる。
アンプの入力をオープンにした状態での残留ノイズは0.2mV前後。入力ショートでは60μV前後になる。DAC出力をLchまたはRchの片方のみを接続してもSPからノイズは聞こえない。即ちDACはシロ。LchとRchのRCA入力同士を1本のケーブルでショートしたらジーノイズが出た。
アンプの内部でRCA入力のGND同士がつながっているのでケーブルをつなぐとGNDループとなり電源トランスからの漏洩磁束の影響を受けてしまうらしい。これを避けるにはRCA入力をどちらかに寄せて並べるしかない。
LchのRCA入力をRchのそばに移動する。穴開けする前。
配線完了後のシャーシ内部。Lchのシールド線が電源トランスからの影響を受けるのでカナレの3C-2Vに交換した。
これでアンプの入力をオープンにした状態での残留ノイズは0.2mV前後のままで、入力ショートでは50μV前後になった。またアンプ測定治具のところでケーブルのGND同士をショートさせた時の残留ノイズは60μV前後で殆ど変わらない。
GND配線や入力のシールド配線を変更したのでクロストーク特性を再測定。結果はほぼ同じで20Hz〜20KHzで-85dB以上となった。
入力オープン、RCAケーブルでアンプに接続してもSPからはノイズが聞こえなくなった。電源が入っているのかアンプを見ないとわからないほど。
ずいぶん遠回りしたが、RCA入力の左右がそばに並んでいるのにはちゃんと意味があるんだね。それにこのような"大出力"アンプは残留ノイズが多くても仕方ないと思ったけど実装次第で低くできることがわかった。