いつもとは打って変わって登山の記事を書いてみた。 ヒトリシズカって名前が良いよね。だから以前から実際に見たいと思っていた。フタリシズカは西丹沢でよく見かけたけどヒトリシズカは見つからなかった。
話は昨年の5月にさかのぼる。ヒトリシズカはどこで見られるのか、花の季節を調べていた。そうしたらもう終わってしまっていたんだね。花を見るためには標高の高いところか北へ行くしかない。今年は無理だ、来年に照準を合わせよう。
先週たまたまWebで向島百花園にあるという情報を入手した。行ってみたらたしかにあった。
ところが花はもう終わってしまっていた。もう2週間ほど前に気づけば良かったんだけど後の祭り。
ついでにフタリシズカ。違いがわかるかな?
ヒトリシズカで画像検索すると陣馬山から高尾山へ至る縦走路の林の陰に見られるらしい。花の季節は4月中旬〜下旬。この時期を逃すとまた来年になってしまう。
GWに入る前の日なら人が少ないに違いない。なにも登山をするまでもなくヒトリシズカを見つけたら写真を撮って降りてこよう。前の晩に明日の天気を確認して降水確率が低ければ雨に降られないだろう。おにぎりとペットボトルのお茶、カメラ、傘、トレーニングシューズの最低の装備で登ろう。山を舐めている?すみません。
高尾駅北口から11:34陣馬高原下行きのバスに乗ったら5〜6人の乗客にハイカーはおろか登山客もいなかった。本当に陣馬高原下へ行くんだよね?
途中、黒沼田というバス停を通過した。黒沼田ってなんて読む?くろぬまた?じゃなくて「くろぬた」だって。読めないよ。さらに「夕やけ小やけ」という変な名前のバス停を通過。唱歌になにかゆかりがあるのだろうか。バスは林道の車幅一杯のところをドライブテクニックよろしく抜けていく。対向車が来るとすれ違うのにも苦労する。
バスは12時8分に陣馬高原下に到着。バスを降りて林道を歩く。天気は晴れ時々くもり、風が弱く暑くも寒くもない絶好の日和。
マムシグサ。コンニャクに花が似ている。
15分くらい歩いたところに新ハイキングコースの表示があった。私の1991年版山と高原地図には載っていない。このコースを登ったらヒトリシズカに出会えるかな?
急勾配の登山道をえっちらおっちら登っていく。あ、あった〜!!! でもちょっと貧弱かな。
これなんか可憐だね。白く見えるのは雄しべで花びらも萼(がく)も無いらしい。センリョウ科であまり日差しの強くないところに生える。
ヒトリシズカのアップ。咲いてから日にちが経っている。
これで引き返せば良かったんだけど、もっと群生しているのを見たいがために登ってしまった。ヒノキ林の急登。
キイチゴ(モミジイチゴ)の白い花。橙色の実を摘みながら歩くとビタミン補給になるし、酸っぱくて美味しい。トゲトゲに注意。
クロモジの木。楊枝の材料だが現在は高級品らしい。枝先の皮を爪で剥ぐと良い匂いがする。
左は植林されたヒノキ林、右は雑木林。雑木林が明るい。
山桜。ちょうど満開。
名前がわからない木の花。わからないのなら載せるなって?
可憐なスミレ。そっぽを向いているのはご愛嬌。
ヒトリシズカを探しているうちに陣馬山の頂上直下まで来てしまった。
ニリンソウのお花畑。
ヤマツツジも満開。
もうすぐ頂上。
GWの1日前とあってか人が少ない。
遠くの山々が霞んで見える。
頂上でおにぎりを食べた後に下山する。帰路は和田峠にとった。
また見つけたぞ。こんな感じのが見たかった。
山ウド。花より山菜。
ピンぼけだけどタラの木。タラの芽の天ぷらは絶品。若葉でもイケルよ。写真に撮るだけの山行なので、念のため。
またニリンソウのお花畑。
花としてはこちらのほうが絵になるよね。
てくてく歩いていたらすぐ着いてしまった。和田峠「峠の茶屋」、右に駐車場。
こんな感じの林道が続いている。たまに車やバイクが通り過ぎていく。
林道を歩いていたらガードレールの外側にヒトリシズカの群生を発見!
ユキノシタ。葉の片側に天ぷらの粉を付けて数秒で揚げると美味しい。
またヒトリシズカを発見!なんだ山を登らなくても林道脇に生えてるじゃないか。
ヤマブキの黄色が綺麗。
途中で見えた景色。
林道をてくてく歩く。時々ヒトリシズカの群生に出会う。
今日見た中で最大の群生。
もう花は終わりに近い。
コクサギ。葉っぱに光沢があるのが特徴。近づくと独特の臭いがする。
イタドリ。通称スカンポ。かじってみたら酸っぱくてエグみがある。
再びハイキングコース入口に戻ってきた。これでぐるりと1周したことになる。
枯れ木に生えたシダ。ふかふかしてそう。
再び陣馬高原下に着いたのは15時を回ったところだった。 本日の歩行時間は3時間。
普段はジョギングくらいしかしていないし、前回の登山から4年半経っている割にはヨレヨレにならずに済んだ。十分ヒトリシズカを見れたので良しとしよう。