6DJ8パラシングルアンプの配線チェックを行う。電源部は一応正常動作を確認しているので、アンプ部を主体にやった。
終わったら真空管を挿さずに電源投入、エミッタ電圧は16.4Vになった。続いて真空管を挿して電源投入、+Bは164Vとなった。カソード電圧は20V前後。プレート電圧は156VでDMMを当ててもちゃんと測れる。
RCA端子に指を触れてSP端子のAC電圧が上昇するのを確認。今回も動作一発OKだ。
回路図に実測の電圧を赤字で示す。ほぼ設計どおり。
オシロで波形チェックを行う。ダミーロードオンオフ、SP端子に0.22uF並列、0.22uFのみで方形波はリンギングが出るものの発振に至るようすは無い。高域の安定のためにゾベル素子を入れたけど実際には取り付けなかったので省いた。
簡単に特性を測定。
利得は無帰還で41〜42倍と設計の35.3倍に対しすこし多め。周波数特性は10Hzで-3dB、40〜41KHzで-3dBとかまぼこ特性。DFは2.3前後でまあこんなもんかな。
残留ノイズはLchが0.27mVと高い。入力オープンではLch 1.1mV、Rch 0.4mVでやはりLchが高い。真空管を抜いた状態ではLch 0.6mV、Rch 0.13mVでやはり傾向が同じ。
試しに電源トランスに鋼板製のトランスケースを被せてみると0.27mVが0.15mVに減少。どうやら電源トランスからの誘導ハムを拾っているようだ。
レイアウトがほぼ同じ6FJ7シングルアンプでは電源トランスがPMC-95Mで、電磁シールドとショートリングが付いている。6DJ8パラシングルアンプの電源トランスH17-04211には無いから、その差が出たみたい。
NFBによる残留ノイズ低減を期待するしかないかな?
当初はヒーターをGND接地していたが、6DJ8のカソードにつないでヒーターバイアスをかけてみたら0.27mVあった残留ノイズが0.23mVになった。ま、このへんで手を打とう。
グリッド電流をどのくらい流せるのか興味があったので、発振防止の抵抗1KΩ両端の波形を観測してみた。10:1プローブ有りでピークが5V、5mAも流れている。これ以上は波形が鈍ってしまう。
もっともSP端子の波形はこんなふうだからあまり参考にもならないけど(入力はサイン波)。