おんにょの真空管オーディオ

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主に真空管を使用した自作アンプでの試行錯誤を公開しています。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

PCL83 CSPPアンプ・動作確認

配線の完了したPCL83 CSPPアンプの配線チェックを行う。配線しながら回路図にマーキングしていったので、配線チェック自体は2回めに相当する。

 

大丈夫そうなので真空管を挿して電源投入する。初段はカスコードで真空管を挿さないと動作しないから一気に行う。

 

+Bと+B1の電圧をDMMで確認すると、やはり設計よりも低めに出た。ヒータータップを使っている6V系と-Cは高かった。DMMをSP端子にACレンジにして接続し、RCA端子に指を触れると電圧が上昇するのを確認。今回も動作一発OKだ。

 

カソード電流は28〜29mAでSG電流は4.2〜4.7mA。プレート電流は24mAで設計の20mAより多い。よくよく考えてみるとEp-Ip特性図のSG電圧は170Vで本機は220V程度だからバイアスを深くしないと電流が流れすぎてしまう。Pp maxは5.4Wだから抑えないとまずい。

 

カソード抵抗を増やすか、あるいはSGをツェナーで降圧するか。SGには電流測定用の10Ωが入れてあるのでツェナーに置き換えたほうが簡単と判断。手持ちで36V 5Wの1N5365Bがあったので交換してみた。

 

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SGにツェナーを入れた時の電圧を上記に示す。SG電流は3.4〜3.5mA。プレート電流を計算してみると20mAとなった。SG電圧は対カソードで188V。データシートには170Vと200Vの例が載っており、中間の値なのでまあ良いかな。

+Bと+B1は設計より10V程度低い。AC100Vが実測102Vあるので設計値との差は8V程度の差となっている。

 

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簡単に特性を調べてみた。利得は設計の30.7倍に対し多め。DFは4.0とまあまあ。残留ノイズはLchが少し多め。出力はオシロの読みで5.6Wと設計での7.2Wより低い。+Bが低めのほかに特性図の肩特性が丸まっているのかもしれない。