12B4A SRPPアンプはNFBをかけた時の周波数特性がいかり肩(バターワース的)なので、Zobelが影響していると考えられる。
Zobelは0.1uFと10Ωでカットオフ周波数は159KHz。Zobelを無くした時の周波数特性を調べてみた。
肩特性がいくぶんなだらかになってベッセルに近づいた感じ。10KHzで方形波観測すると、オーバーシュートが低くなった。
位相特性を調べるのは面倒なので、簡易的にSP端子へ0.22uFのコンデンサを接続、ダミーロードをオンオフしたら、Zobel無し・ダミーロードオフでは発振した。Zobelを付けるとリンギングは起きるが発振しなかった。
ではZobelのカットオフ周波数を上げたらどうなるか。10Ωに22Ω並列で6.9Ωとすると、0.1uFでは231KHzとなる。方形波観測したところ、なぜかオーバーシュートがすこし高くなった。SP端子に0.22uFを接続、ダミーロードオフでは発振しなかった。
結局Zobelは0.1uFと10Ωのままとし、1W時の周波数特性を測定したらこんな感じになった。125mWの時と大差なし。リニューアル前の12AX7A-12B4Aの特性と差があるけど原因不明、現状で問題無いので良しとした。
本当はNFB抵抗と並列に抱かせる微分補正容量を入れれば完璧なのだろうけど、このコンデンサは音質への影響大なのでなるべく避けたい。高域にピークが生じていなければいいんじゃね?ということで入れないことにしよう。