おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

NECマッチングトランス式USBDAC・特性測定

簡単な配線チェックを行った後に特性測定を行う。WaveGeneで1KHz・5KHz・10KHzそれぞれのレベルがほぼ同じとなるようにトランス1次側の2KΩ半固定抵抗を調整した。抵抗値は1.2KΩくらい。出力電圧は0dBで0.61Vとなった。

 

画像

Lchの周波数特性。低域の小ピークはDACカップリングコンデンサ470uFとマッチングトランスのインダクタンスによる共振と思われる。0dBでも20Hzでコアの飽和が起きていないから良しとする。

 

すこし凸凹しているけど、オーディオアナライザVP-7721Aの偏差、メーター誤差、読み取り誤差、DACの出力レベル変動などが考えられる。20KHzまでまっすぐ伸びているし問題ない。

 

画像

Rchの周波数特性。Lchと同様。

 

画像

クロストーク特性。20Hz〜20KHzでは-67dB以下。20KHzでも悪化が少なく-70dBとなっている。クロストークを意識してレイアウトしたので結果も問題無かった。

 

画像

Lchの歪率特性。50Hzではやはり劣化の兆しが見える。私の測定環境では0.1%を大きく下回るような歪率の測定は難しい。

 

画像

Rchの歪率特性。Lchと同様。 残留ノイズはLch 29uV、Rch 26uVだった。これはオーディオアナライザでのLPF無しの値で十分低レベルだ。

 

画像

回路図を参考に添付。

 

画像

完成したNECトランス版USBDAC(一番上)。重量は306gで、お出かけ仕様での目標の250gよりオーバーしたが50gの差くらいなら許す。あまり軽いとケーブルに引っ張られて動いてしまう。

 

4台のトランス式USBDACを並べて試聴する。上からNECトランス版(出力0.6V)、TpAs-202版(出力0.5V)、TpAs-203版(出力2.1V)、TF-3版(出力1.1V)。WaveGeneで400Hzの0dBでサイン波を出しレベル合わせをしたらこうなった。なぜかTF-3版(出力1.1V)とNECトランス版(出力0.6V)のツマミが同じくらい。

 

NECトランス版は同一音量なのに音の輪郭が明確(とでも言うのか?)で、他のUSBDACより音量が大きく感じる。低音にボリュームがある。見通しが良くスッキリした感じはどのトランスでも同様。トランスにより音色の差を感じるけど、これは当たりかもしれない。わずかな差なので目隠しをして当てろと言われたら甚だ自信がない。

 

NECマッチングトランスはかなり昔ヤフオクで2個500円で落札したものだったりする。予想を上回る音に驚いている。

 

画像