おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

7716 SRPPアンプ・LTspiceでシミュレーション

7716 SRPPアンプの回路でどのパラメータが特性に影響を与えるのか、LTspiceでシミュレーションをしてみた。

 

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作成したシミュレーション回路図。初段はμ=100の12AX7、5極部にはgmが近い6GW8をつかった。

 

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上記の回路でシミュレーションした周波数特性。マッチングトランスの結合係数K1やL1、L2の数値で特性が変化するのでまあこんなもんといった感じ。

 

いろいろパラメータを振ってシミュレーションした結果、

・マッチングトランスのインダクタンスが高いと高域低下が顕著になる。

・マッチングトランスのインピーダンスを変えても出力電圧はあまり変化しない。

・シミュレーションでは出力が0.5Wを超えるとクリップしてしまい、それを回避するにはマッチングトランスの2次負荷インピーダンスを増やすしかなかった。

・電源電圧を上げたほうがクリップし難くなる。

 

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SRPPの出力インピーダンスはどれくらいなのか。上記のようなシミュレーション回路図を作った。

 

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シミュレーション結果。1kHzでは約440Ωとなった。マッチングインピーダンスはその値に近いほうが有利なのか、それとも大きいほうが良いのか、私にはわからない。

 

マッチングトランスにはインダクタンスは重要ではなく高域特性の良いものが望ましい。ただコアの飽和からは逃れることができないので容量はある程度あったほうが良い。